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文献概要
今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて II 産科の手術・処置 1.妊娠中の手術・処置
2.頸管縫縮術
著者: 坂井昌人1
所属機関: 1総合母子保健センター愛育病院産婦人科
ページ範囲:P.436 - P.439
文献購入ページに移動はじめに
頸管縫縮術はすでに頸管無力症の所見を呈している症例に対して行う場合と,予防的に行われる場合に大別される.前者には胎胞膨隆例に対する緊急手術や,顕著な子宮収縮がなく展退も僅かなのに頸管が開大してきた症例,経膣超音波検査により頸管の短縮の程度に比べ内子宮口から羊膜腔が楔状あるいは指状に突出(funneling)している像が明らかな症例などが含まれる.後者には頸管無力症による流早産の既往のある症例や多胎妊娠,子宮腟部円錐切除術後妊娠などが含まれる.術後の正期産達成率は前者が低く,合併症も起こりやすいのは周知であり,両者を区別した術前・術中・術後管理を行う必要があるが,予防的頸管縫縮術を行う症例にもリスクの高いものがあることには留意しなければならない.
頸管縫縮術はすでに頸管無力症の所見を呈している症例に対して行う場合と,予防的に行われる場合に大別される.前者には胎胞膨隆例に対する緊急手術や,顕著な子宮収縮がなく展退も僅かなのに頸管が開大してきた症例,経膣超音波検査により頸管の短縮の程度に比べ内子宮口から羊膜腔が楔状あるいは指状に突出(funneling)している像が明らかな症例などが含まれる.後者には頸管無力症による流早産の既往のある症例や多胎妊娠,子宮腟部円錐切除術後妊娠などが含まれる.術後の正期産達成率は前者が低く,合併症も起こりやすいのは周知であり,両者を区別した術前・術中・術後管理を行う必要があるが,予防的頸管縫縮術を行う症例にもリスクの高いものがあることには留意しなければならない.
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