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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻4号

2002年04月発行

今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて

II 産科の手術・処置 2.分娩のための手術・処置

4.会陰切開

著者: 末原則幸1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター

ページ範囲:P.481 - P.483

文献概要

はじめに
 会陰切開術は,分娩第2期において会陰が強靱で伸展性に乏しく,会陰裂傷が不可避であると考えられるとき,巨大児や回旋異常などのために分娩が遷延しているとき,分娩を急ぐとき,器械分娩をするとき,骨盤位で後続児頭の牽出を行うときなどに腟会陰部を切開する方法で,分娩を少しでも容易にする効果が期待される.適切に会陰切開が行われれば,会陰・腟の皮膚や骨盤底筋群などの不測の裂傷を避けることができ,分娩時間を短く,しかも児の頭部への圧迫による障害も軽減できる.しかし,全分娩に会陰切開を行うことは不要で,会陰部の伸展が十分なときや,児の状態がよく待機できる場合も不要である.いずれにせよ,会陰切開が必要な場合は,その理由と方法を十分産婦に説明して行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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