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文献概要
今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて IV 合併症への対応
9.血栓症,肺塞栓症
著者: 小林浩1
所属機関: 1浜松医科大学産婦人科
ページ範囲:P.571 - P.575
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1.分類
静脈血栓症は,表在性静脈血栓症(superficialvenous thrombosis)と深部静脈血栓症(deepvenous thrombosis:DVT)に分類される.肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism:PTE)は,DVTとともに広義の静脈血栓塞栓性疾患(venous thromboembolism:VTE)に含まれる1〜3).表在性静脈血栓症は妊娠によく合併するが,深部静脈血栓に移行し肺塞栓を起こす危険性はない.PTEは下肢,骨盤部のDVTの合併症として起こることがほとんどである.また,PTEは発症時期から急性および慢性症例に分類されるが,産婦人科領域で主に問題となるのは急性症例であり,本稿では急性肺血栓塞栓症について述べる.
1.分類
静脈血栓症は,表在性静脈血栓症(superficialvenous thrombosis)と深部静脈血栓症(deepvenous thrombosis:DVT)に分類される.肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism:PTE)は,DVTとともに広義の静脈血栓塞栓性疾患(venous thromboembolism:VTE)に含まれる1〜3).表在性静脈血栓症は妊娠によく合併するが,深部静脈血栓に移行し肺塞栓を起こす危険性はない.PTEは下肢,骨盤部のDVTの合併症として起こることがほとんどである.また,PTEは発症時期から急性および慢性症例に分類されるが,産婦人科領域で主に問題となるのは急性症例であり,本稿では急性肺血栓塞栓症について述べる.
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