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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻5号

2002年05月発行

連載 Estrogen Series・52

HRTによる静脈血栓症の増加

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.692 - P.692

文献概要

 経口避妊薬(以下,OC)は静脈血栓塞栓症の増加をもたらし,しかもエストロゲン量と比例的関係にあることが知られている.それでは,ホルモン補充療法(以下,HRT)の場合はどうであろうか? HRTに含まれるエストロゲン力価はOCの1/5〜1/4である.ここにご紹介する論文の筆者らは,冠動脈疾患がすでにある2,763人(平均年齢67歳)のうちHRTを使用している更年期後女性を平均3.3年追跡し,静脈血栓塞栓症の発生をプラセボ群と対比して調べてみた.HRTの用量は抱合型エストロゲン0.625mg,medroxy—progesterone acetate(プロベラ)2.5mgである.全体で11,000 woman-yearの追跡を行った.このコーホートはHERS(Heart and Estrogen/progestin Replacement Study)という名で呼ばれ,全体として良く管理,追跡されている更年期後女性のグループで,過去にもさまざまな結果が発表されているものである.
 以上の人口について,深部静脈血栓症(deepvein thrombosis:DVT)と肺塞栓症(pulmonaryembolism:PE)の疾患を調べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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