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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻6号

2002年06月発行

文献概要

今月の臨床 多胎妊娠管理—レベルアップのために

多胎児出生後の母児ケア

著者: 河野由美1 三科潤1

所属機関: 1東京女子医科大学母子総合医療センター

ページ範囲:P.778 - P.782

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はじめに
 近年,医療技術の発展に伴い,本邦の多胎の出生数は増加し続けている1).さらに,単胎にくらべ死亡率,罹病率ともに高い2).このことは多胎児が単胎児にくらべ早産率が高く,呼吸窮迫症候群(RDS),壊死性腸炎(NEC),未熟児網膜症の発生頻度が高いことなどと関連している.また,新生児仮死や先天奇形の頻度も高い.長期予後としては,脳性麻痺や精神発達遅滞の症例中に双胎の頻度が高いことも知られている3,4).育児面からみても,一度に二人以上の子どもを育てる困難性は,育児援助者が限られた現代社会において,最も極端な場合は子ども虐待という重大な問題となりうる.ここでは多胎児にみられる合併症とそのケア,多胎児の育児上の問題点を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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