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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻6号

2002年06月発行

文献概要

薬の臨床

桂枝茯苓丸の非エキス化製剤「TK−061」の更年期諸症状に対する効果—テイコク桂枝茯苓丸料エキス顆粒との比較検証

著者: 荻田幸雄1 藤本征一郎2 後山尚久3 神崎秀陽4 野口昌良5 荒木勤6 石川睦男7 田中俊誠8 畑俊夫9 菊池義公10 太田博明11 岩下光利12 牧野田知13 玉舎輝彦14 鈴森薫15 星合昊16 本庄英雄17 大濱紘三18 高井教行19 池ノ上克20 田部井徹21

所属機関: 1大阪市立大学医学部附属病院 2北海道大学医学部附属病院 3大阪医科大学附属病院 4関西医科大学附属病院 5愛知医科大学附属病院 6日本医科大学付属病院 7旭川医科大学医学部附属病院 8秋田大学医学部附属病院 9埼玉医科大学附属病院 10防衛医科大学校病院 11東京女子医科大学病院 12杏林大学医学部付属病院 13金沢医科大学病院 14岐阜大学医学部附属病院 15名古屋市立大学病院 16近畿大学医学部附属病院 17京都府立医科大学附属病院 18広島大学医学部附属病院 19大分医科大学医学部附属病院 20宮崎医科大学医学部附属病院 21有限会社ワキ・コーポレーション

ページ範囲:P.799 - P.810

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 桂枝茯苓丸は,元来は生薬を煎じることなく服用するものであった.今回,原典に即してエキス化せずに生薬粉末を用いて錠剤化した「TK−061」と,既存のエキス製剤である「テイコク桂枝茯苓丸料エキス顆粒(TKK−25)」との臨床的同等性の検証試験を実施した.対象疾患は更年期障害とし,簡略更年期指数(SMI)の改善度を指標として有効性の検証を行った結果,TK−061群の有効率は58.8%で,TKK−25群の51.0%よりも高く,TK−061は原料生薬量が少ないにもかかわらず,TKK−25に対して同等以上の有効性を有することが検証された.重篤な有害事象の発現はなく,有害事象および副作用の発現率については両群間で有意差は認められなかった.また,概括安全度の解析結果からも,両薬剤の安全性はほぼ同等であることが明らかとなった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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