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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻7号

2002年07月発行

今月の臨床 頸管無力症と頸管縫縮術

頸管縫縮術の適応と問題点

1.頸管無力症における適応

著者: 妹尾大作1 秦利之2

所属機関: 1香川県立医療短期大学専攻科助産学 2香川医科大学母子科学講座周産期学婦人科学

ページ範囲:P.854 - P.857

文献概要

はじめに
 頸管無力症は妊娠中期の流早産の主な原因のひとつであるが,その好発時期は妊娠20〜22週前後と比較的早く,子宮収縮や下腹部痛などの明らかな症状を伴わないで進行することを特徴とする.したがって,経腟超音波断層法が開発される以前は,内診や経腹超音波断層法での早期発見が困難で,内診による子宮口の開大所見や視診による胎胞膨隆所見によってはじめて診断されることがほとんどであり,頸管縫縮術も本症を含めた妊娠中期の流早産既往例に対して行われる予防的縫縮術と,頸管開大例に対して行われる治療的縫縮術しかなかった.
 しかしながら,近年では経腟超音波法の普及により,内診によって頸管の開大が認められるようになる以前に本症を診断し得るようになり,早期発見による予防的頸管縫縮術が可能となった.本稿では,頸管無力症の管理における頸管縫縮術の適応について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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