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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻8号

2002年08月発行

今月の臨床 —どこまで可能か—悪性腫瘍治療と妊孕能温存

卵巣癌

4.化学療法は妊孕能にどのように影響するか

著者: 梅澤聡1 清水敬生1 荷見勝彦1

所属機関: 1癌研究会附属病院産婦人科

ページ範囲:P.1000 - P.1003

文献概要

はじめに
 抗癌剤の妊孕能に対する影響は,その対象となる患者にとってもっとも関心があるにもかかわらず,治療を行うわれわれにとっては,多くの因子が関係しているので明確な定義があるわけではなく,しかも倫理的な問題もあり研究の対象として扱われることもない.そのため,この問題に答えてくれるレベルの高いEBMが存在しないことは容易に推察できる.しかしながら,妊娠を希望する患者に対し抗癌剤治療を必要とする場合にも当然直面する.その際,われわれがいくつか知っておかなければならない抗癌剤の知識や治療に対する考え方があると思われる.本稿では,現在までに報告されている抗癌剤の妊孕能に関する知識,事実を整理し,妊娠可能であると考えられる患者に対してどこまで治療と妊孕能温存ができるのかを説明する際の考え方の指標を示したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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