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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻8号

2002年08月発行

文献概要

連載 OBSTETRIC NEWS

切迫早産の予知—ACOG 2001年

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.1021 - P.1023

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 米国では早産率が9.4%(1981年)から11.8%(1999年)に上昇している[Nat Vital Stat Rep 49(1):1-100,2001,LevelⅢ].切迫早産に関する研究は膨大な数があるが,残念ながら分娩時期を比較的長期間延長させることができる有効な介入方法がないのが現状である.
 米国産婦人科学会(ACOG)から早産の予知に関する情報と勧告が紹介された.陣痛抑制剤投与によって,48時間までは妊娠を延長できる妊婦がおり(Cochrane Library,Issue 2,2001.Oxford:Update Software,LevelⅢ),この間に副腎皮質ホルモンを母体に投与することによって周産期予後の改善が期待できる.しかし,陣痛抑制剤と副腎皮質ホルモンの投与によってやっかいな母児の続発症が発生する可能性があるので,薬剤使用は自然早産の危険性が高い真の早発陣痛症例に限るべきである.切迫早産の診断基準は,規則正しい子宮収縮と頸管の変化(<妊娠37週)である.切迫早産の診断は困難な症例があるが,早産のリスクが低い妊婦を診断できれば,不必要な介入を防止できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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