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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻9号

2002年09月発行

今月の臨床 妊婦健診のピットフォール

初期健診のピットフォール

2.誤ったCRLの計測と予定日決定

著者: 坂井昌人1

所属機関: 1総合母子保健センター愛育病院産婦人科

ページ範囲:P.1071 - P.1073

文献概要

はじめに
 妊娠初期のCRL:crown-rump length(頭殿長)の計測は1973年Robinson1)によって最初に提唱された.それまで行われていたBPD:biparietaldiameter(児頭横径)計測は妊娠初期には計測困難で,子宮の大きさやGS:gestational sac(胎嚢)計測では分散が大きく妊娠週数推定には適さなかったためである.妊娠初期は個体差による計測値の分散が小さいため,CRL計測は妊娠週数の推定や確認に利用されている.正しく計測されたCRLによる推定妊娠日数の95%信頼区間は±4〜5日である2).CRL計測は当初,経腹走査によって行われていたが,現在は経腟走査が多くなり,計測精度は向上している.しかし誤った計測法で得られたCRLでは妊娠週数の推定を誤ってしまう可能性がある.正しいCRL計測による妊娠週数の推定のために知っておくべき事項をまとめた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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