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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻9号

2002年09月発行

今月の臨床 妊婦健診のピットフォール

中期健診のピットフォール

3.見落とされやすい臍帯の異常

著者: 石郷岡哲郎1 千石一雄1

所属機関: 1旭川医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1115 - P.1117

文献概要

はじめに
 妊娠の後半になって胎児発育に遅延が見られたと思ったら分娩後に臍帯過捻転が見られた,分娩中に胎児心拍異常を認めたので緊急帝王切開にしたら臍帯卵膜付着が認められたなどの経験をお持ちの方も多いと思われる.以前に比べ,超音波検査装置の発達による画像診断の進歩は著しく,このような臍帯の異常もカラードプラ法の利用などにより分娩前に診断しておくことが可能となった.現代の産科管理においては,より安全な分娩を行うために,胎児—臍帯—胎盤循環障害などを引き起こすハイリスク妊娠として臍帯の異常を出生前診断しておくことが必要であると考える.通常診断することができる臍帯の異常について表1にまとめて示すが,これらの観察の時期としては,羊水腔の大きさと臍帯の太さなどから妊娠中期が比較的容易であろう.以上の視点から,本稿では妊娠中期の健康診査における見逃しやすい臍帯のチェック法について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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