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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻10号

2003年10月発行

今月の臨床 周産期の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説

妊娠管理

1.体重管理・塩分制限は中毒症予防に有効か?

著者: 宮内彰人1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター産婦人科

ページ範囲:P.1250 - P.1252

文献概要

はじめに

 妊娠中毒症とは,妊娠に高血圧,蛋白尿,浮腫の1つもしくは2つ以上の症状がみられ,かつこれらの症状が単なる妊娠偶発合併症によるものではないものをいう(日本産科婦人科学会).妊娠中毒症は妊娠負荷に対する母体の適応不全状態として捉えられており,妊娠負荷として循環系,プロスタグランジン系,凝固線溶系などの関与が考えられているが,いまだにその本態は不明である.他の疾患と異なり,薬物療法の効果には限界があり,妊娠中毒症の治療の基本は安静と食事療法であることは異論の余地はないであろう.また,妊娠中毒症は一度発症すると根本的な治療法は妊娠を中断させることしかないため,その発症を予防し,発症したら重症化を防ぐことが重要である.

 本稿では,妊娠中毒症の発症予防の観点から妊娠中の栄養管理指針について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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