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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻11号

2003年11月発行

雑誌目次

今月の臨床 不妊治療の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説 EBMからみた一般不妊治療

1.卵管手術の有用性は?

著者: 末岡浩

ページ範囲:P.1358 - P.1361

開腹手術と腹腔鏡手術

 古くから卵管手術は開腹手術による観血的治療が行われてきた.卵管の癒着剥離,卵管閉鎖部位の切除・端々吻合,卵管留水症に関しては卵管采形成手術が開眼的ないしは顕微鏡下(マイクロサージャリー)に行われてきた1, 2)

 とくに,マイクロサージャリーは経験と技術を要するもので特殊なトレーニングが必要であった.開腹手術は卵管のすべての病変に対応できる広い適用範囲があることが長所であるが,その一方で侵襲性は大きく入院期間も長く,再閉鎖による複数回の手術は次第に困難となりうる.さらに卵管内腔の病態把握は術中には実質的に困難であり,多発性卵管通過障害が存在する場合などには対応はとくに困難と考えられている3)

2.PCOSの排卵誘発は?

著者: 松崎利也 ,   田中尚子 ,   岩佐武 ,   桑原章 ,   苛原稔

ページ範囲:P.1363 - P.1367

はじめに

 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome : PCOS)は,女性の20人から30人に1人と高頻度に存在する重要な疾患である.PCOSの患者は慢性的な無排卵のために不妊を訴える場合が多く,その治療として排卵誘発を要する.PCOSに対する排卵誘発治療では,(1)比較的軽症の排卵障害が多いにもかかわらずクロミフェン療法が効きにくい,(2)ゴナドトロピン療法を行うと副作用が発生しやすい,(3)卵巣の楔状手術は効果が限定的で卵巣周囲癒着を残す,ということが従来からの問題点であった.さらに,(4)PCOSの病態にインスリン抵抗性が関与していることが明らかになり,(5)腹腔鏡下手術の進歩により外科的治療の有用性も再考されるようになり,新しい展開を考慮する必要が出てきた.

 本稿では,PCOSに排卵誘発を行う際に選択すべき治療法についてEBMを念頭において述べる.

3.早発卵巣不全(POF)への対処は?

著者: 高倉賢二

ページ範囲:P.1369 - P.1373

POFの概念

 早発卵巣不全(premature ovarian failure : POF)は,一般的には40歳未満で高ゴナドトロピン(Gn)・低エストロゲン血性の続発無月経をきたす症候群であり1),最も重篤な排卵障害による卵巣性無月経といえる.その病因は染色体異常などの細胞遺伝学的要因,放射線・薬剤などの環境要因,代謝異常,免疫異常など多岐にわたっているものと思われるが2),未解明な点が多い.表1にRebar and Bronson(1996)による分類を示した3).理論的には,①出生時より卵胞数の少ないもの,②卵胞数の減少の急速なもの,③卵胞数は正常のものに分けられ,①の原因として染色体異常などの細胞遺伝学的要因,②の原因として放射線・薬剤などの環境要因,代謝異常,免疫異常など,③の原因としてGnレセプター異常,Gnの構造異常,Gn標的細胞の異常などが想定されよう4).実地臨床上は,①特発性POF(既往に卵巣に対する手術,放射線治療,抗癌化学療法を受けていないもの),②手術・化学療法関連POF(両側卵巣に摘出以外の手術操作あるいは抗癌化学療法を受けたもの),③手術・放射線POF(手術や放射線により去勢されたもの)と分類することが可能である5)

 POFはその概念規定においても混乱がみられ,POF,primary ovarian failure,premature menopause,gonadotoropin―resistant ovary syndrome(GnROS),insensitive ovary syndrome,premature follicular depletion,hypergonadotropic hypogonadismなどの用語が報告により混同されて用いられていることも多い4).図1にhypergonadotropic hypogonadismに含まれる病態の概念整理を試みた6).GnROSは狭義には卵胞数が正常のものをいうが,ここには卵胞数の減少しているものも含めている.早発閉経premature menopauseは卵胞が完全に枯渇したものに称すべきであると考えられ,排卵誘発の適応にならない.

4.子宮内膜症の治療法選択のEBMは?

著者: 奥田喜代司

ページ範囲:P.1374 - P.1377

はじめに

 子宮内膜症とは子宮内膜様組織が子宮外で生着・発育して,月経と同時に出血することにより卵巣チョコレート嚢胞や腹膜癒着を形成すると考えられている.臨床的には妊孕能の低下や月経痛,性交痛などの疼痛症状を伴うことが問題となり,治療の対象となる.子宮内膜症における不妊原因として,重症例では子宮内膜症による炎症や癒着のため卵管や卵巣が障害されるために妊孕性の低下が起こることは容易に予想され,一般的に容認されている.一方,軽症例では子宮内膜症が直接妊孕性の低下の原因なのか,他の隠された病因を反映しているのかは判然としない.また,子宮内膜症の治療は年齢,不妊期間,治療歴および疼痛症状の有無を考慮する必要があり,患者の希望が最も重要視されて選択される.

 近年,個々の患者の問題点を質の高い臨床研究で得られた情報に基づいて臨床判断を行うEBM(evidence―based medicine)を日常診療に取り入れようとする傾向が広まってきた.EBMの定義は“個々の患者のケアについて決断を下す際に,臨床研究から得られた現時点での最良の証拠を,細心にかつ思慮深く用いていくことである”とされている.すなわち,EBMは病態生理や経験を主な根拠として診療上の意志決定を行っていた従来の医療に,質の高い臨床研究で得られた情報に基づいて臨床判断を行う方法論を提供するものである.一方,病態生理や経験といったものを否定しているような印象や患者不在のマニュアル的で画一化された医療が行われるとの誤解も生まれた.そこで,EBMの定義の変更がなされ,すなわち,EBMとは臨床技能,そして患者の価値観に最良の根拠を結合したものであり,患者中心の臨床研究を“最良の証拠”とするものである.本稿ではEBMに基づいて,不妊症を合併する子宮内膜症の治療法の選択を考察してみた.

5.AIHの方法と成功率は?

著者: 辰巳賢一

ページ範囲:P.1379 - P.1383

はじめに

 Artificial insemination with husband's semen(AIH)は最も古くから行われている不妊治療法であるが,近年のIVFをはじめとするassisted reproductive technology(ART)の急速な普及に伴い,その適応や方法が変わりつつある.本稿では,最新のエビデンスに基づいてAIHを再評価した.

6.男性不妊に薬物療法は有効か?

著者: 岡田弘

ページ範囲:P.1385 - P.1389

 精路閉塞による無精子症に起因する不妊患者に対する精路再建術や,精索静脈瘤がある不妊患者に対しての内精静脈結紮術のように,不妊原因の明らかな疾患に対する外科的療法はその適応に異論を挟む余地はない.同様に,男性不妊(夫側に原因がある不妊症)に対する薬物療法も,不妊原因が明らかなものと未だ不妊原因が明らかでないものに分けて考えなければならない.本稿では,男性不妊患者に対する薬物療法の実際をそれぞれの疾患の診断方法とともに具体的な処方例を示して概説する.

原因の明らかなもの

1. 勃起障害(erectile dysfunction)

 EDがあるために性交による妊娠ができないカップルがどのくらい存在するかは,疫学的調査がなされていないため不明であるが,白井ら1)の報告による日本における勃起障害患者数推計によれば,全年齢におけるED患者総数の推計数1,000万人超のうち,生殖年齢である30歳台にも数万人の患者が存在すると報告されている.また,平成11年度の厚生科学研究(子ども家庭総合研究事業)報告によれば,不妊原因の実に20.7%が勃起障害によると報告されている2).したがって,決して不妊原因としては少ない数ではなく,不妊患者カップルの病歴聴取時には必ず性機能に関しては尋ねる必要がある.EDに関して医療機関に相談することが次第にタブーでなくなり,最近の男性不妊外来ではカミングアウトしてくる患者数が急増している.

EBMからみたART

1.至適な卵巣刺激法の選び方は?

著者: 栁田薫 ,   片寄治男 ,   呉竹昭治 ,   佐藤章

ページ範囲:P.1391 - P.1397

はじめに

 体外受精・胚移殖(in vitro fertilization―embryo transfer : IVF―ET)がヒトに応用され,その成功が報告されてから20数年が経過する間にIVF―ET関連技術は急速に進歩した1).ART(assisted reproductive technology)が今日の不妊治療の柱として位置づけられた背景にはcontrolled ovarian hyperstimulation(COH)による卵巣刺激法の進歩があったことは周知の事実である.しかし,COHによる過剰排卵は過剰な胚の移殖による多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syndrome : OHSS)を代表とする副作用を顕性化する結果となり2, 3),その実施には細心の注意が必要であるとともに,内分泌環境の異なる個々の症例に対する至適卵巣刺激法の選択が要求される.本稿ではARTに用いられる各種卵巣刺激法を解説する.

2.胚盤胞移植の利点・欠点は?

著者: 吉田淳 ,   田中美穂 ,   鈴木寛規 ,   高橋暁子

ページ範囲:P.1398 - P.1403

はじめに

 Edwardsらが1978年に人での体外受精に成功して以来,本来自然では卵管にある時期の胚(2から8細胞期胚)を子宮腔に胚移植を行っても,妊娠が成立することがわかった.また,体外受精の最初の目的が卵管性不妊症であったのに対して,1992年にベルギー大学のグループが重度の男性不妊症の治療に卵細胞質内精子注入法(ICSI)を実施して妊娠が報告され,その数年後には精巣内精子を用いたICSIによる妊娠が報告された.現在では非閉塞性無精子症患者でも精巣内にごく少量の精子がみつかれば,妊娠が可能となった.

 一方,社会的には体外受精による多胎妊娠が問題となってきており,単に妊娠をさせればいいというわけではなく,いかに胚移植の個数を少なくして妊娠率ではなく着床率を上げられるかが重要である.双胎でも単胎と比較すると妊娠中の合併症や低出生体重児が生まれる頻度が高くなるので,どのようにして多胎妊娠を減少させられるかが重要である.世界の流れは,特にヨーロッパの流れは妻の年齢が若くARTが初回または2回目で良好な胚が3個以上あるときは積極的にsingle embryo transferを行うようになってきている.この流れから,どの胚が高い着床能をもった胚なのかを選別可能になるという点からも胚盤胞移植が注目されるようになった.

 ではなぜ近年まで胚盤胞移植が行われなかったかというと,胚盤胞到達率の悪さや,たとえ胚盤胞に到達しても細胞数が少なく良好な胚盤胞が得られなかったからである.Vero細胞との共培養では胚盤胞の良好な成績が報告されていたが,他の動物種の細胞との共培養をすることによりどのような影響が出るか不明の点が多く普及はしなかった.近年,sequential culture mediumの開発(初期胚培養用の培養液と後期胚培養用の培養液)により,胚盤胞到達率が飛躍的に上昇し,高い着床能を有する胚を獲得することが可能となった.

 本稿ではまず胚盤胞移植の特徴について述べた後,EBMをもとに胚盤胞移植の利点と欠点ならびに問題点について述べる.

3.胚凍結の方法は?

著者: 向田哲規 ,   高橋克彦

ページ範囲:P.1404 - P.1409

はじめに

 ヒト生殖補助医療(ART)において,余剰胚の凍結保存は重要な治療技術の1つであり,現在ではさまざまな凍結法が臨床的に用いられている.その理由としては体外受精で得られた胚のうち,新鮮な胚を移植した後の余剰胚を凍結保存しておくことで,採卵周期に妊娠が成立しなかった場合でも,その後の周期で融解後の生存胚を移植することにより妊娠が可能となるためである.凍結胚の利用により,採卵を毎回行う必要がないことから,患者の負担が軽減され,採卵周期当たりの妊娠率を向上させることができる.そのうえ1回の移植胚数を減らすことで多胎の防止にも役立ち,子宮内環境不良やOHSSの発症・増悪が考慮される場合など新鮮胚を移植することが不適当な場合ではすべての胚を凍結保存し,その後の自然周期または子宮内膜作成周期で移植することもできる.

 凍結する際の方法の基本は,どのように細胞内氷晶形成を防ぐかと,いかに凍結保護液による毒性を少なくするかである1).そのため凍結保護液を加えることで脱水を促し,徐々に温度を低下させる緩慢凍結法と,劇的な温度低下により氷晶形成がまったくなく固化した状態にするガラス化法がある(表1).

 現在臨床的に多く用いられている緩慢凍結法は1972年にWhittinghamら2)によって提唱され,比較的低濃度の凍結保護液に細胞を浸し,徐々に温度を低下させるために精密な温度低下管理をする機器が必要であり,植氷により細胞外には氷晶形成が起こる.ヒト胚においてはTrounson3)が1985年に出産例を報告して以来,方法の改善がなされ現在広く用いられている.一方1985年にRallとFahy4)によって提唱されたガラス化法(Vitrification)は,高濃度の凍結保護液に細胞を浸し,直接液体窒素に入れることで,常温からマイナス195度へ急激に冷却し,細胞内外ともガラス化するため氷晶形成がまったく起こらないという画期的な方法である.しかしながら,高濃度の凍結保護液による細胞毒性が問題になり得るため,体外受精におけるヒト受精卵は緩慢凍結法で保存されているのが現在でも主流であるが,1998年に筆者らがヒト初期胚(2~8分割期)のガラス化法による世界最初の妊娠出産を報告して以来,ガラス化法の有効性が認められ臨床的に多く用いられるようになっている5)

 近年,ヒト生殖補助医療(ART)の分野では,培養技術の改善に伴い,多胎の防止,着床率の改善と診断的意義から胚盤胞まで培養し移植する胚盤胞移植(Blastocyst―Transfer : BT)法6)が普及してきた.それにつれ余剰胚盤胞の有効保存法が臨床的に重要になってきた.このためわれわれも従来のグリセロールを凍結保護液とした緩慢凍結法による胚盤胞の凍結保存法7)を試みたが,他の多くの施設8)と同様に臨床的に満足できる成績を得られなかった.そのためHARTクリニックでは従来のストローを使用したガラス化法をクライオループというtoolを用いることで改良し,ガラス化液の量を極度に少なくし凍結保護剤の濃度を低下させることで冷却速度を急激に高め,毒性の少ない超急速ガラス化法を確立し,この方法による世界ではじめての妊娠出産の報告9)を2001年に行った.

 以上のような経緯より現在,ヒト余剰胚の凍結保存は受精直後の接合子(zygoteまたは2PN期)から8分割胚では緩慢凍結法が一般的に使用されているが,ストローを用いたガラス化法(conventional vitrification)も用いられている4).両方法間に成績の差は認められていない.胚盤胞においては,グリセロールを凍結保護液とした従来の緩慢凍結法と,胚の構造の特殊性から従来のガラス化法を改良した超急速ガラス化法が使用されているが10, 11),近年後者において高い妊娠率が報告されている12)

 本稿では,それぞれの凍結法について述べる.

4.凍結胚移植周期の管理は?

著者: 菅沼信彦 ,   榊原重久 ,   鈴木範子 ,   若原靖典

ページ範囲:P.1410 - P.1413

はじめに

 排卵誘発剤,gonadotropin releasing hormone(GnRH)アナログ,さらに経腟超音波断層撮影装置を用いた採卵法などの技術的進歩に伴い,体外受精―胚移植(in vitro fertilization and embryo transfer : IVF―ET)時の過排卵刺激による1回の採卵において,多数の良好胚が得られるようになった.しかしながら移植胚数の増加は妊娠率の向上とともに,多胎妊娠の頻度の増加をもたらした.母児の予後が多胎妊娠で不良なことはよく知られており,日本産科婦人科学会は移植胚を原則3個以内に制限するよう会告を出している.移植胚数の制限により生じた余剰胚は,凍結胚―融解移植の応用により,採卵周期以降での移植が可能になることから,多胎率を増加させず妊娠率を向上させることができる.さらに採卵に伴う患者の身体的・精神的・経済的負担の軽減,卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syndrome : OHSS)発生の回避の観点からも,現在,余剰胚の凍結保存,それに続く融解胚移植はIVF―ETの臨床上,必要不可欠なものとなっている.

 1983年,ヒトの胚の凍結胚―融解移植による妊娠・出産が報告されたが,それ以来凍結保存の技術は進歩とともに,融解周期の管理法に関しても種々の知見が得られてきている1).本稿では,現在当院が行っている融解胚移植周期の実際を中心に紹介し,その臨床成績について概説する.

5.未熟卵子の体外成熟法は?

著者: 福田愛作 ,   森本義晴

ページ範囲:P.1414 - P.1419

はじめに

 未熟卵子を体外成熟させた後に体外受精を行い受精卵を子宮内に移植するという未熟卵体外受精胚移植法(IVM―IVF : in vitro maturation, in vitro fertilization and embryo transfer)をevidenceに基づいて解説するのが本稿の主旨である.そもそも1978年の体外受精胚移植法(IVF)の世界初の成功以前にEdwardsは幾度となく摘出卵巣から回収された未熟卵を体外成熟させ,できた成熟卵に体外受精を行い胚培養実験に成功している1).当初はこの方法がヒト体外受精成功への道と考えられていた.しかし実際の不妊治療臨床では,体内にある卵巣から未熟卵を採取すること,すなわち直径数ミリの卵胞を穿刺することは腹腔鏡下採卵の時代には至難の技であった.ところが経腟超音波下採卵が開発され,小卵胞からの未熟卵の採取も技術的に可能となった.

 臨床応用としての未熟卵の体外培養(IVM)は比較的近年に開発された技術で,卵核胞期卵(GV)を体外で最終成熟段階である第2減数分裂中期(M II)にまで成熟させる培養技術である.IVMの技術を進歩させることによりさまざまな利点が考えられる.短期的には多嚢胞精卵巣症候群(PCOS)の患者に卵巣過剰症候群(OHSS)発症のリスクを負わせることなく体外受精を行うことが可能であるし,長期的には早発閉経の問題解決や卵巣組織bankからの卵子の臨床応用も可能となろう.またヒト卵子の成熟過程に関する基礎研究にも貢献するのは間違いない.

6.ARTによる治療の限界は?―何歳まで妊娠,出産が期待できるか

著者: 荒木重雄

ページ範囲:P.1421 - P.1425

はじめに

 高学歴化や専門的キャリアを積みたいなどの社会的背景もあり,比較的高齢で妊娠を望む女性が増えてきている.しかし,不妊治療の技術的な問題もあり高齢者の妊娠率が比較的低かったために,40歳以上で不妊治療を受ける女性は少なかった.近頃,ARTの進歩によって高齢者の妊娠例が報告されるようになったこともあり,30代後半,ときには40歳を超えて不妊治療を求める例もめずらしくなくなった.しかし,加齢に伴って妊孕性が低下することはARTにおいても同様で,反復してARTを受けても生児が得られず混迷を深めるカップルも多い.生殖年齢の終わりが近づいたカップルに適切な情報を提供し,どのように対応するのが最も望ましいのかを考えた自己決定を促すことは,医療者の責任でもある.

 本稿では,なぜ加齢に伴って妊娠,出産が難しくなるのかを生殖医学の面から解説し,40歳以上の比較的高齢の女性における実際のARTの成績の報告例を紹介させていただく.

7.ARTは胎児奇形を増加させるか?

著者: 荒木康久

ページ範囲:P.1427 - P.1431

はじめに

 高度生殖医療技術(ART)が進歩したことで,体外受精(IVF)は一般不妊治療の一部に位置づけられている.特に,卵細胞質内精子注入法(ICSI)は不妊治療に革命をもたらした.とりわけ,超難治性男性不妊患者に光明をもたらしたといえる.しかしその反面,ICSIの臨床導入を境に新たな問題も生じつつある.ICSIは従来考えられてきた受精のプロセスを何段階もバイパスし,両配偶子核を融合させることにある.かつ,造精機能の低下した夫の精子を用いることが多いため,生まれてくる児への遺伝的異常や奇形が生じるのではないかと危惧されてきた.

 そこで,IVF/ICSIが児の奇形率を高めているのか否かについて考察した.

連載 知っていると役立つ婦人科病理・52

What is your diagnosis ?

著者: 清水道生 ,   伴慎一

ページ範囲:P.1355 - P.1357

症例 : 72歳,女性

 1年前より外陰部左側に浮腫状の紅斑が出現したが,放置していた.その後,部分的にびらんを伴う広基性の腫瘤となったため病院を受診した.臨床的にPaget病が疑われ,生検が行われた.Fig 1および2はその腫瘤の代表的な組織像(HE染色)である.病理診断は何か.

症例

アスピリン・プレドニゾロン療法により胎児胎盤血流が保たれたが,下肢静脈血栓症を併発した抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例

著者: 吉田孝 ,   高橋理子 ,   井上誠司 ,   楠本知行 ,   小坂由紀子 ,   伊藤裕徳 ,   澤井秀秋 ,   野間純 ,   吉田信隆

ページ範囲:P.1443 - P.1447

はじめに

 近年,動静脈血栓症,習慣流産,子宮内胎児発育遅延,妊娠中毒症などの臨床症状を示し,抗リン脂質抗体が陽性である抗リン脂質抗体症候群に遭遇するようになった.産科領域における不育症に対する抗リン脂質抗体症候群の治療には,アスピリン療法,アスピリン・プレドニゾロン療法が基本である.われわれは,妊娠29週の超低出生体重児および妊娠20週の子宮内胎児死亡という2回の分娩がある症例に対し,妊娠15週から治療を開始することにより,妊娠34週でAFD児を得た抗リン脂質抗体が陽性である抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例を経験したので報告する.

分娩後に突然発症したHELLP症候群の1例

著者: 長坂久司 ,   長坂正仁

ページ範囲:P.1448 - P.1451

はじめに

 HELLP症候群とは,1982年にWeinstein1)が溶血(hemolysis),肝酵素上昇(elevated liver enzymes),血小板減少(low platelet count)を示す妊娠中毒症の一群を報告し,その頭文字からつけられた症候群である.早期に発見し,迅速かつ積極的に治療がなされなければ母児ともに致命率が高くなる1)

 最近の知見では,HELLP症候群は突然発症するものではなく,徐々に血小板数が減少して発症するという2).また,予防にはアンチトロンビンIII(以下,AT―III)製剤が有効である3)とされている.しかしながら,今回われわれは,分娩2日前まで血小板数にまったく異常がなく,予防的にAT―III製剤を投与したが,分娩後に突然発症したHELLP症候群の1例を経験したので報告する.

病院めぐり

札幌徳州会病院

著者: 関敏雄

ページ範囲:P.1454 - P.1454

 名前でもわかるように,本院は「生命だけは平等だ」の理念の下,「年中無休,24時間オープン」で全国に展開している徳洲会グループの1つです.昭和58年5月にグループ10番目の病院として,札幌の南東に位置する白石区に開院しました.当初は内科,外科でのスタートでした.小生が,産婦人科の開設にとりかかったのは4年後の昭和62年でした.何分にも新設でしたので,フロアは用意されていましたが,設備,機器,器械もなく,助産婦もいないところからのスタートでした.助産婦さん探しから始まり,他院を定年退職したばかりでしたが,お産が好きで,また働いてもいいという旧知の方が運よく見つかり,5月18日より外来診療のスタートとなりました.入院が必要になった患者さんは外科病棟のベッドを借り,手術には外科の先生方の協力をいただきました.そんななか,ようやく9月にベッド17床で病棟を開くことができました.

 分娩第1件目は,夫の転勤に伴い病院の近くに転居してきた方でした.当院での初めての分娩でしたが,そのことを大変喜んでくれ,われわれは“ホッ”としたと同時に大きな勇気を与えられました.その年,分娩は15件,翌年168件,翌々年204件と徐々に増えていきましたが,総合病院の近在への移転,近隣に開業医院のラッシュがありで,最近は200件前後で推移しています.1人勤務が続いていましたが,平成10年に北海道大学の関連病院にさせていただき,現在は常勤医師2人(関,野呂)と北海道大学からの非常勤医師1人とで診療にあたっています.

水戸済生会総合病院

著者: 渡邊倫子

ページ範囲:P.1455 - P.1455

 当院は,茨城県の中央に位置する県庁所在地・水戸市にあります.そうです,水戸黄門や納豆で有名なところです.周囲は緑に囲まれていて,とても静かなロケーションです.常磐高速道路水戸I.C.から車で5分のところにあります.病床数は503床で,一般病棟に加えて緩和ケア病棟や透析センター,周産期センターを備えた総合病院です.また一般外来のほか,総合健診センターもあり,患者様のさまざまなニーズに応えられるようになっています.

 産婦人科外来は,午前の一般産科・婦人科外来のほかに,遺伝相談外来(毎週月曜日午後),不妊外来(毎週月・火・木曜日午後)などの専門外来を設けています.特に専門外来ではカウンセリングに重点をおいて,きめ細かな対応を心掛けています.

OBSTETRIC NEWS

早産と満期前破水 : 管理の新しい話題

著者: 武久徹

ページ範囲:P.1456 - P.1459

 真の陣痛と偽陣痛を鑑別するのは難しいことがあり,早発陣痛を的確に診断するのが困難な症例にしばしば遭遇する.最近の米国産婦人科学会(ACOG)発行の患者教育用パンフレット「早産」には,「早発陣痛か否かは頸管の変化があるときにのみ診断できる.Braxton Hicks contractions(偽陣痛)は,痛みを感じ規則正しいことがあるが,通常は1時間以内に,または臥床で消失する.子宮収縮が1時間以上,1時間に6回を超える場合に外来受診する」と記載されている(ACOG Patient Education. October 2002).

 数々の診断手技が紹介され,その中の幾つかは臨床応用されている.それらの陰性的中度の信頼度は高いが,陽性的中度は低いこと,長期間妊娠週数を延長させることができる介入方法がないことから,早産の予防は産科医にとっての大きなchallengeとなっている[ACOG today 48(3): 1, 2003].

Current Practice

カナダ最高額の医療過誤賠償金

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.1460 - P.1460

 最近,カナダでの医療過誤に関して,同国では最高額となった判決が言い渡された.原告は19歳の女性で,判決額は950万カナダドル(米ドルでは630万ドル)で一括払いとのこと.したがって,医療過誤とされるものは19年前に起きたことになる.以下,日本の産科医の参考としていただくために,英国のLancet誌のレポートから要約をお伝えする.

 原告の女性Melissa Crawfordさんは,いまは寝たきりで失禁状態,人とのコミュニケーションは足をばたばたさせるか,絵本の中の絵を指し示すことによってしか成立しない.

原著

不育症の治療成績―低用量アスピリン療法と夫リンパ球免疫療法を中心に―

著者: 遠藤俊明 ,   北島義盛 ,   長沢美紀 ,   郷久晴朗 ,   長澤邦彦 ,   林巧 ,   千田学 ,   芥川典之 ,   逸見博文 ,   有馬和代 ,   山崎清大 ,   林卓宏 ,   西川鑑 ,   藤井美穂 ,   工藤隆一 ,   金谷美加

ページ範囲:P.1433 - P.1437

はじめに

 一般の流産率は10~15%といわれているが,日本での習慣流産,あるいは反復流産の発生率の正確な報告はなく実態は不明な点が多い.近年の少子化傾向を鑑みると,不育症に対する医療の重要性が増している.当科では紹介症例が半数を占めるが,年々紹介患者数は増加傾向にある.一口に習慣流産といってもその原因は多彩である.治療法も施設によって必ずしも一定していない.特に原因不明流産症例に対しては,その取り扱いに未だ議論があり,一定の治療指針を決めるには多施設でのデータの集積が必要と思われる.

 今回われわれは,当科での5年間の不育症症例に関して,抗リン脂質抗体症候群,原因不明流産に対する治療成績をまとめたので報告する.

臨床経験

性器ヘルペス合併妊娠の分娩管理について―自験例4例の検討―

著者: 藤原葉一郎 ,   中田好則 ,   山田俊夫 ,   伊藤良治 ,   小石清子 ,   遠藤紫穂 ,   山元三紗子 ,   加藤聖子

ページ範囲:P.1438 - P.1441

はじめに

 単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus : HSV)に起因した性器ヘルペス合併妊娠は,分娩時の産道感染において重篤な新生児ヘルペス症をきたしやすく,その管理,治療については注意が必要とされる.

 現在本邦では,性器ヘルペス合併妊婦における垂直感染の予防には,初感染の場合は発症から4週間以内,再発・誘発の場合は1週間以内であれば,分娩方式は帝王切開術とすることが推奨されている1).しかし実際に妊婦健診をしていると,初感染の性器ヘルペスを発症してから4週間後がちょうど妊娠10か月に入る場合や,妊娠10か月に入ってから再発・誘発性器ヘルペスの発症を認めたが,内診所見から何とか分娩まであと1週間はもちそうと考えられる症例に遭遇することがあり,分娩方式の選択に苦慮することが少なくない.

 今回われわれは,それぞれ妊娠25週,36週,38週,41週で発症した性器ヘルペス合併妊婦の分娩を経験したので,その管理,分娩方式の選択について検討を加えた.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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