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原著
不育症の治療成績―低用量アスピリン療法と夫リンパ球免疫療法を中心に―
著者: 遠藤俊明1 北島義盛1 長沢美紀1 郷久晴朗1 長澤邦彦1 林巧1 千田学1 芥川典之1 逸見博文1 有馬和代1 山崎清大1 林卓宏1 西川鑑1 藤井美穂1 工藤隆一1 金谷美加2
所属機関: 1札幌医科大学産科・周産期科 2美加レディスクリニック
ページ範囲:P.1433 - P.1437
文献購入ページに移動一般の流産率は10~15%といわれているが,日本での習慣流産,あるいは反復流産の発生率の正確な報告はなく実態は不明な点が多い.近年の少子化傾向を鑑みると,不育症に対する医療の重要性が増している.当科では紹介症例が半数を占めるが,年々紹介患者数は増加傾向にある.一口に習慣流産といってもその原因は多彩である.治療法も施設によって必ずしも一定していない.特に原因不明流産症例に対しては,その取り扱いに未だ議論があり,一定の治療指針を決めるには多施設でのデータの集積が必要と思われる.
今回われわれは,当科での5年間の不育症症例に関して,抗リン脂質抗体症候群,原因不明流産に対する治療成績をまとめたので報告する.
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