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連載 症例
アスピリン・プレドニゾロン療法により胎児胎盤血流が保たれたが,下肢静脈血栓症を併発した抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例
著者: 吉田孝1 高橋理子1 井上誠司1 楠本知行1 小坂由紀子1 伊藤裕徳1 澤井秀秋1 野間純1 吉田信隆1
所属機関: 1広島市立広島市民病院産婦人科
ページ範囲:P.1443 - P.1447
文献購入ページに移動近年,動静脈血栓症,習慣流産,子宮内胎児発育遅延,妊娠中毒症などの臨床症状を示し,抗リン脂質抗体が陽性である抗リン脂質抗体症候群に遭遇するようになった.産科領域における不育症に対する抗リン脂質抗体症候群の治療には,アスピリン療法,アスピリン・プレドニゾロン療法が基本である.われわれは,妊娠29週の超低出生体重児および妊娠20週の子宮内胎児死亡という2回の分娩がある症例に対し,妊娠15週から治療を開始することにより,妊娠34週でAFD児を得た抗リン脂質抗体が陽性である抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例を経験したので報告する.
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