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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻12号

2003年12月発行

今月の臨床 婦人科がん治療の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説

卵巣がん

3.セカンドラインの化学療法は?

著者: 斎藤元章1 上田和1 矢内原臨1 高倉聡1 山田恭輔1 落合和徳1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1536 - P.1543

文献概要

はじめに

 上皮性卵巣癌に対する標準的な治療は,腫瘍減量術を行い,その後に化学療法を行うこととされている.標準治療が行われた場合でも,5年生存率はIII期症例で20~30%,遠隔転移が存在するIV期では5%しかない.卵巣癌は固形癌のなかでも比較的化学療法に感受性が高いことが知られており,初回化学療法の奏効率は60~80%と高いが,再発率も50%以上と高い.卵巣癌治療のなかで困難とされるのが再発に対する治療法の選択である.現在,卵巣癌における初回標準化学療法はシスプラチン(CDDP),カルボプラチン(CBDCA)というプラチナ系製剤とパクリタキセル(TXL),ドセタキセル(docetaxel)というタキサン系薬剤の同時併用療法である.セカンドラインの化学療法には,これら2剤に交叉耐性を有しない薬剤を選択する必要がある.本稿では,セカンドラインの化学療法について文献的考察を加え検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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