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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻12号

2003年12月発行

文献概要

今月の臨床 婦人科がん治療の難題を解く―最新のエビデンスを考慮した解説 卵巣がん

5.卵巣がん治療後定期検診の方法は?

著者: 中原健次1 小島原敬信1 齋藤真紀1 倉智博久1

所属機関: 1山形大学医学部生体発達防御学講座女性医学分野(産婦人科学)

ページ範囲:P.1552 - P.1555

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はじめに

 卵巣がんの外来定期検診の問題点は,大きく2つに分けられる.第1点は,現在のところ,卵巣がんで完全摘出例の再発極初期病変や臨床的寛解例における微小残存腫瘍の検出は,超音波診断を含めた一般画像診断では困難であることである.第2点は,実際に早く見つけたからといっても必ずしもその後の有効な治療が確定していないことである.第1の問題点への対策としては,CA125を中心とした腫瘍マーカーのパターンから再発を予測することである1).やや特殊だが,PET(positron emission tomography)にて活動性の病変の局在を同定しようとする動きもある2).また,第2の問題点への対策としては,プラチナ製剤を含んだ術後化学療法後,6か月以内の再発か否かでプラチナ耐性の有無を判断して,タキサン系薬剤単独あるいは他剤との組み合わせを検討していく視点が一般的になってきたことである3).あるいは,その後にCPT―11を中心とした化学療法も検討されている.特に,weekly Taxol療法などは,外来化学療法にも向いており,包括医療への動きが出ている今日では患者のQOLの問題も含めて評価されてもよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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