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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻2号

2003年02月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

帝王切開後の経腟試験分娩の候補者選択に関する新しいデータ

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.212 - P.213

文献概要

 米国では1996年以降,前回帝王切開後の経腟分娩(VBAC)成功率が年々減少し続けており,VBACを積極的に行ってきた南カリフォルニア大学では,経腟試験分娩は50%以下になっている.最近でもVBACに関する研究は数多く報告されている.パリで行われた国際学会における講演でも,VBACに関する新しい研究が検討された.

 1. 前回帝王切開からの時間

 帝王切開(帝切)後に避妊期間をおくべきか否かに対する研究はほとんどされておらず,米国産婦人科学会(ACOG)の勧告や見解でも触れられていない.この問題に対しては「ある程度の避妊期間をとることは不必要」というのが大半の北米の産科医の姿勢であろう.この問題に対し,Shippらは2,409例を対象に後方視的研究を行った.その結果,帝切から次回妊娠までが18か月以下の間隔だった例における経腟試験分娩中の症候性子宮破裂は有意に高率であった[修正オッズ比3.0(95%信頼区間1.2~7.2)](Shipp T, et al. Obstet Gynecol 97 : 175, 2001)(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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