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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方

I. 周産期 [つわり,妊娠悪阻]

1.どの程度のつわりなら点滴の必要がありますか.また,嘔吐が反復し,吐物に血が混じり始めるようになった際の対処と処方について教えて下さい.

著者: 坂井昌人1

所属機関: 1総合母子保健センター愛育病院産婦人科

ページ範囲:P.366 - P.367

文献概要

1 診療の概説

 妊婦の半数以上は妊娠4~6週から8~12週頃に,程度の差はあれ,つわりを経験する.したがって,軽度のものは病的とはいえず,安静などで対処することが多い.また,器官形成期にあたることからも,薬剤投与は行われないのが一般的である.しかし,悪心・嘔吐などの症状が悪化し,食物や水分の摂取が十分でないと,脱水となったり,糖が不足し飢餓反応により体脂肪からエネルギーを得ようとする代謝経路の障害からアシドーシスをきたしたりする.繰り返す嘔吐により電解質バランスの失調も起こる.このような妊娠悪阻に対しては,補液や糖分の輸注,ビタミン,薬剤投与が必要になることがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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