文献詳細
文献概要
今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 I. 周産期 [下肢静脈瘤]
16.妊娠中と産褥期における下肢静脈瘤の処置と処方について教えて下さい.
著者: 室之園悦雄1
所属機関: 1東京厚生年金病院産婦人科
ページ範囲:P.400 - P.401
文献購入ページに移動1 診療の概説
主に下肢,外陰,腟の静脈が怒張することにより発症する疾患である.妊娠して増大した子宮の下大静脈の圧迫,静脈逆流の増加による下肢静脈圧の上昇,表在静脈および表在静脈と深部静脈をつなぐ貫通静脈における静脈弁の機能不全などが主な原因であると考えられている.妊娠は静脈瘤の発生および増悪の危険因子とされており,女性は男性の約2倍の頻度で発生するといわれている.
妊娠時に初めて発症した下肢静脈瘤患者131例の合併症の報告1)によれば,21例(16%)に外陰部静脈瘤を併発し,7例(5.3%)に血栓性静脈圧が発症し,3例が妊娠中,4例が産褥期に発症した.また4例(31%)に出血があり,3例は下肢静脈瘤の皮下出血で,1例は外陰部静脈瘤の自然破裂であった.
主に下肢,外陰,腟の静脈が怒張することにより発症する疾患である.妊娠して増大した子宮の下大静脈の圧迫,静脈逆流の増加による下肢静脈圧の上昇,表在静脈および表在静脈と深部静脈をつなぐ貫通静脈における静脈弁の機能不全などが主な原因であると考えられている.妊娠は静脈瘤の発生および増悪の危険因子とされており,女性は男性の約2倍の頻度で発生するといわれている.
妊娠時に初めて発症した下肢静脈瘤患者131例の合併症の報告1)によれば,21例(16%)に外陰部静脈瘤を併発し,7例(5.3%)に血栓性静脈圧が発症し,3例が妊娠中,4例が産褥期に発症した.また4例(31%)に出血があり,3例は下肢静脈瘤の皮下出血で,1例は外陰部静脈瘤の自然破裂であった.
掲載誌情報