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今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 II. 内分泌 [無月経]
18.16歳になっても初経をみない患者が来院しました.対処と処方について教えて下さい.
著者: 久具宏司1
所属機関: 1東京大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.407 - P.409
文献購入ページに移動1 診療の概説
日本産科婦人科学会の定義では,満18歳になっても月経の発来をみないものを原発性無月経としているので,本症例は「原発性無月経」の定義を満たしていることにはならない.しかし,欧米では満16歳を過ぎて初経未発来のものを原発性無月経としている場合が多く,本邦でも満15歳までに初経を認める女性が98%であるという報告1)があることから,16歳以上の初経未発来例に対しては,自然経過を観察するだけでなく,患者の求めに応じて精査を行うことが望ましい.
原発性無月経の原因には,染色体異常,性管分化異常,中枢性無月経,卵巣性無月経,子宮性無月経,内分泌疾患・全身疾患に伴うものなどさまざまなものがある.あらゆる原因を念頭におき,系統的に診断を進めていくことが必要である.
日本産科婦人科学会の定義では,満18歳になっても月経の発来をみないものを原発性無月経としているので,本症例は「原発性無月経」の定義を満たしていることにはならない.しかし,欧米では満16歳を過ぎて初経未発来のものを原発性無月経としている場合が多く,本邦でも満15歳までに初経を認める女性が98%であるという報告1)があることから,16歳以上の初経未発来例に対しては,自然経過を観察するだけでなく,患者の求めに応じて精査を行うことが望ましい.
原発性無月経の原因には,染色体異常,性管分化異常,中枢性無月経,卵巣性無月経,子宮性無月経,内分泌疾患・全身疾患に伴うものなどさまざまなものがある.あらゆる原因を念頭におき,系統的に診断を進めていくことが必要である.
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