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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 II. 内分泌 [無月経]

18.16歳になっても初経をみない患者が来院しました.対処と処方について教えて下さい.

著者: 久具宏司1

所属機関: 1東京大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.407 - P.409

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1 診療の概説

 日本産科婦人科学会の定義では,満18歳になっても月経の発来をみないものを原発性無月経としているので,本症例は「原発性無月経」の定義を満たしていることにはならない.しかし,欧米では満16歳を過ぎて初経未発来のものを原発性無月経としている場合が多く,本邦でも満15歳までに初経を認める女性が98%であるという報告1)があることから,16歳以上の初経未発来例に対しては,自然経過を観察するだけでなく,患者の求めに応じて精査を行うことが望ましい.

 原発性無月経の原因には,染色体異常,性管分化異常,中枢性無月経,卵巣性無月経,子宮性無月経,内分泌疾患・全身疾患に伴うものなどさまざまなものがある.あらゆる原因を念頭におき,系統的に診断を進めていくことが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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