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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 II. 内分泌 [頻発月経・稀発月経]

25.思春期における月経異常に関連した肌荒れ,にきびの対処と処方について教えて下さい.

著者: 中田恵1

所属機関: 1社会保険神戸中央病院産婦人科

ページ範囲:P.426 - P.427

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1 診療の概説

 肌荒れ,にきび(尋常性ざ瘡)の発生にはストレスやそれによる男性,女性ホルモンのアンバランスがかかわっていると考えられており,その程度によっては月経異常を伴うことも十分にあり得る.特に青春のシンボルともいわれる思春期発症のにきびは,思春期に増加を始めるアンドロゲンによる皮脂腺の発達,皮脂の分泌増加と大きくかかわっている.しかし,実際に女性ざ瘡患者の血中ホルモン(フリーのテストステロン値など)の測定を行ってみても,月経の周期などによるばらつきも多く一定の傾向をとらないことが多い.ただし,その中で唯一ホルモン異常として検出されうる疾患として多嚢胞性卵巣(PCO : 無月経,肥満,多毛などを伴う)が挙げられるため,月経不順の程度がひどい(無月経が続く)場合にはまずPCOを除外することが必要である.

 また思春期に限らず20歳以降の患者でも,月経不順のない患者でも月経前に増悪する肌荒れやにきびの訴えをよく聞くが,これに対してもホルモン動態的には異常を発見できず,結果的には思春期と同等の処方で対応することにより軽快することが多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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