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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方

II. 内分泌 [更年期障害(ホルモン補充療法)]

46.更年期のうつ傾向が目立つ患者の対処と処方について教えて下さい.

著者: 米田直人1

所属機関: 1日生病院産婦人科

ページ範囲:P.486 - P.487

文献概要

1 診療の概説

 閉経周辺期婦人が更年期障害を疑い一般産婦人科や更年期専門外来を受診する場合の症状の訴えはさまざまである.疲労感,いらいら,ゆううつ,不眠などの精神神経症状を更年期障害と考え受診してきた場合,これらの症状のすべてを簡単に更年期障害と診断するわけにはいかない.

 まず他の原因疾患の検索と診断をきちんと行う必要がある.すなわち,うつ状態になりやすい甲状腺機能障害などの内分泌疾患やパーキンソン病などの中枢神経疾患,またインターフェロンなどの他の疾患に対するうつ状態を引き起こしやすい薬剤の投与を受けていないかなどを検討する.つぎに現在のうつ状態が拒食や栄養不良を伴うような重篤な症状や自殺企図などの重篤な状態でないかを判断する.重篤と判断される場合には早急に精神科などの専門医へ紹介する.これら以外の場合において,産婦人科医によって身体症状を含めた総合的な更年期障害の診断を行い,治療を進めていく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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