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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 II. 内分泌 [更年期障害(ホルモン補充療法)]

49.子宮筋腫をもつ閉経後婦人に対するホルモン補充療法について教えて下さい.

著者: 樋口毅1 水沼英樹1

所属機関: 1弘前大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.495 - P.497

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1 診療の概説

 子宮筋腫は性成熟期女性の約30%に認められる子宮良性腫瘍である.無症状,または有症状であっても,保存的療法が選択されたものなど子宮筋腫を残したまま閉経を迎える症例はかなり多数存在する.子宮筋腫組織にはエストロゲン,プロゲステロン受容体が正常子宮筋組織に比べて強く発現しており,性ステロイドホルモンが増殖因子を介して腫瘤増大機構に関与していると考えられている1).したがって,性ステロイドホルモンの分泌が低下する閉経後は一般的に子宮筋腫の縮小が期待できるのであるが,ホルモン補充療法(HRT)を行う場合には薬剤に含まれるエストロゲン,プロゲステロンによる子宮筋腫の増大,それに伴う症状の再燃の可能性を常に考えなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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