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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方

IV. 感染症 [クラミジア]

69.クラミジア陽性子宮頸管炎の対処と処方について教えて下さい.

著者: 野口昌良1

所属機関: 1愛知医科大学産婦人科

ページ範囲:P.556 - P.557

文献概要

1 診療の概説

 子宮頸管の擦過により採取した検体の抗原検査もしくは核酸増幅法により陽性となるか,子宮腟内分泌物による核酸増幅診断法により確認された場合をクラミジア陽性子宮頸管炎という.

 ただし,このような検出方法で陰性であり,クラミジア性子宮頸管炎が否定されてもクラミジアの腹腔内感染があり得ることを忘れるべきではない.

 クラミジア・トラコマティス初感染部位は子宮頸管であり,子宮頸管炎を発症するが,その多くが自覚症状を伴わない.したがって,患者は自分が感染していることを気づいていないことが多い.偶然,産婦人科を受診するようなことがあり,診察した医師が子宮頸管炎の存在に気づき検査を施行した結果,クラミジア感染が証明されることはしばしばある.

 そのほか,有症状の場合,すなわち帯下感,下腹痛,性交痛のある症例では検査の対象となり,クラミジア感染を確認されることがある(表1, 2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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