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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが聞きたい 産婦人科外来における対処と処方 VI. その他 [子宮脱,膀胱脱]

103.子宮脱,膀胱脱を認めますが,患者は手術を受けたくないといいます.外来での管理,処方について教えて下さい.

著者: 角俊幸1 安井智代1 石河修1

所属機関: 1大阪市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.634 - P.635

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1 診療の概説

 加齢とともに尿道,膀胱,子宮,直腸,ダグラス窩,会陰などの骨盤内臓器が下垂し,解剖学的位置異常を生じた状態を性器脱という.原因としては,腟,子宮およびその支持組織(骨盤底筋群など)の脆弱化が大部分であるが,先天的素因や分娩による支持組織および神経組織の損傷も関与している.性器脱は,単に解剖学的位置異常だけでなく,排尿障害,排便障害,感染症などの合併症を呈する場合が少なくない1)ので,適切な対処法が必要となってくる.

 根治療法は手術療法であるが,高齢者にしばしば認められるため,今回のケースのように手術を拒否する患者は比較的多い.本稿では性器脱の保存的治療およびその補助療法について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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