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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

今月の臨床 妊娠と薬物―EBM時代に対応した必須知識 妊産婦,授乳婦人での薬物の選択と投与法

13.血漿分画製剤

著者: 伊東宏晃1 佐川典正1 藤井信吾1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科器官外科学(婦人科学産科学教室)

ページ範囲:P.727 - P.731

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はじめに

 人の身体の構成成分である血液から血漿中の特定の蛋白を精製したものを血漿分画製剤という.したがって,その使用は一種の臓器移植ともいうべきものであり,常に慎重な適応と評価により使用されるべきである.現在,本邦で使用されている血漿分画製剤は,アルブミン製剤,血液凝固因子製剤および免疫グロブリン製剤である.近年,加熱処理や有機溶剤処理などによる不活化により,投与による各種のウイルス感染の可能性はきわめて低いとされている1).しかしながら,稀にヒトパルボウイルスB19感染による胎児への障害(流産,胎児死亡,胎児水腫)が生じる可能性があるとされており2),未知のウイルスが混入する可能性も現在のところ完全には否定できない.

 本稿では,妊産婦,授乳婦人におけるこれら血漿分画製剤の使用について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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