文献詳細
連載 症例
妊娠38週で発症し早期のアシクロビル静脈内投与により良好な経過を得た妊婦水痘の1例
著者: 佐藤賢一郎1 水内英充2 石川友一3 間峡介3
所属機関: 1新日鐵室蘭総合病院産婦人科 2みずうち産科婦人科 3新日鐵室蘭総合病院小児科
ページ範囲:P.739 - P.743
文献概要
妊婦の水痘は0.05~0.3%との報告1, 2)がある.妊娠中の水痘罹患の問題点として,胎児・新生児への影響,母体への影響,治療のため使用する薬剤の副作用,院内感染が挙げられる.今回,妊娠38週で発症し,発症後第2病日からのアシクロビルの点滴静注投与が母体の症状軽減と妊娠経過に有用と考えられた水痘罹患妊婦の1例を経験した.本症例は,今後の分娩前後の水痘罹患妊婦の取り扱いについて貴重な情報を与えると思われたので報告する.
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