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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻7号

2003年07月発行

今月の臨床 UAE―子宮筋腫塞栓療法

患者の立場から

著者: 東千晴 岡井崇2

所属機関: 2昭和大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.954 - P.963

文献概要

はじめに

 生まれて初めて婦人科検診を受けたのは,18歳の時です.当時アメリカで,「18歳を過ぎたら子宮がん検診を毎年受けるのが常識」と教えられ,私も大学を卒業するまでけっこうマジメにキャンパス内のクリニックで検診を受けていました.日本へ帰ってからは,不正出血があったりしたので婦人科検診を定期的に受けていましたが,25歳ぐらいの時に婦人科医の心無い言葉をきっかけに,婦人科から足が遠のいてしまいました.それから何年も経ってから検診を受けた時には,子宮筋腫が育っていました.

 子宮筋腫と診断されてからUAEと出会うまでの7年間,あらゆる症状を抱えながら手術を避け続けました.私のたどってきた紆余曲折は,けっしてお勧めする経過観察の方法ではありませんが,幸い,理解のある医師と納得のいく治療法に出会うことができたおかげで,今はすっかり元気になりました.

 これから子宮筋腫と向き合っていかれる方には,ぜひ自分の身体の状態をよく知り,あらゆる選択肢についてできるだけ勉強し,十分な説明をしてくださる医師と出会い,そして自分にとって最善の治療法を自己決定されることを願います.
 また,企業や医療機関には,定期的に婦人科検診を受けやすい環境づくりをぜひお願いしたいと思います.

 ここには,私自身の反省もちょっぴりこめて,UAEと出会うまで,UAEを受けてからEMBO FORUMを始めるまで,そして,これらの経験を通して医療について学び,考えたことなどを綴っています.何かの参考になれば幸いです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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