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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻7号

2003年07月発行

連載 ここまできた婦人科日帰り手術 5

子宮動脈塞栓術

著者: 鈴木ありさ1

所属機関: 1湘南鎌倉総合病院放射線科

ページ範囲:P.966 - P.971

文献概要

1 はじめに

 子宮動脈塞栓術(uterine artery embolization : UAE)は,1995年にフランスのRavina医師ら1)により報告された,症状を有する筋腫への比較的新しい治療法である.本邦では1997年頃より施行され,現在までにおおよそ2,000例が施行されている.日帰り手術の概念が徹底している米国では,数多くのUAEセンターが設立され,外来ベースで盛んに手技が行われている2).しかしながら,日本では日帰り,あるいは1泊で手技を行っている施設は少ない.当院では2001年6月よりUAEを導入し,2003年1月までに200例に施行,平均在院時間26時間で行っている.

 本法は,両側子宮動脈をX線透視下において血管用カテーテルを用いて塞栓する手技で,ほぼ7年のうちに世界中に爆発的に広まった比較的新しい手技である.開腹しないという利点から,本邦においても女性からの支持が圧倒的に高くなってきている.

 しかし,施行件数が増えるにしたがって,いくつかの問題点も明らかになってきた.この手技には,婦人科疾患を放射線科医が治療するというこれまでの婦人科手術になかった大きな特徴があり,本稿ではその点にも触れていきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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