文献詳細
今月の臨床 妊娠と免疫
自己免疫疾患合併妊娠
文献概要
SLE合併妊娠
SLEは,20~30歳代の妊娠可能年齢層に好発する自己免疫疾患であり,近年の治療法の進歩とともにその生命予後は改善し,妊娠・出産をする症例も増加の傾向にある(表1).自己免疫疾患の妊娠・出産を考えるとき,病気が妊娠・出産に与える影響,胎盤通過性のあるIgG型自己抗体の胎児への影響,妊娠・出産が病気に与える影響を考えなければならない.
SLEの家族内発症は0.4~3.4%(自験例3%)にみられ,日本におけるSLEの有病率が10万人に対して6.6~8.5人であることを考えると有意に高率である.しかしSLEは遺伝的にはpolygenicと考えられ,その発症には環境因子など複数の誘因の影響を受けると考えられており,妊娠・出産を抑制するよう指導する必要性はないと考えている.しかし,体質・素因が子に受け継がれる可能性と妊娠・出産のリスクを説明しておく必要がある.
SLEは,20~30歳代の妊娠可能年齢層に好発する自己免疫疾患であり,近年の治療法の進歩とともにその生命予後は改善し,妊娠・出産をする症例も増加の傾向にある(表1).自己免疫疾患の妊娠・出産を考えるとき,病気が妊娠・出産に与える影響,胎盤通過性のあるIgG型自己抗体の胎児への影響,妊娠・出産が病気に与える影響を考えなければならない.
SLEの家族内発症は0.4~3.4%(自験例3%)にみられ,日本におけるSLEの有病率が10万人に対して6.6~8.5人であることを考えると有意に高率である.しかしSLEは遺伝的にはpolygenicと考えられ,その発症には環境因子など複数の誘因の影響を受けると考えられており,妊娠・出産を抑制するよう指導する必要性はないと考えている.しかし,体質・素因が子に受け継がれる可能性と妊娠・出産のリスクを説明しておく必要がある.
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