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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科57巻9号

2003年09月発行

今月の臨床 思春期のヘルスケアとメンタルケア

思春期診療の実際とカウンセリング

3.思春期の月経異常

著者: 泉谷知明1 森岡信之1 深谷孝夫1

所属機関: 1高知医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.1167 - P.1169

文献概要

はじめに

 思春期は,小児期から成熟期への移行期であり,身体と精神が大きく変化する時期である.日本産科婦人科学会では,その期間を8~9歳ごろから17~18歳ごろまでと規定している.女性においては,乳房発育や陰毛発生などの第2次性徴の発現に始まり,初経の発来,排卵周期の確立を経て第2次性徴の完成により性成熟期へと至る時期である.つまり思春期における月経異常はすべてが病的なものではなく,性成熟への移行期における1つの過程とも考えられる.実際,初経発来後の月経周期を調査した報告によると,月経周期が成人女性とほぼ同様となるのは初経発来後6年くらいで19~20歳頃といわれている1).しかしすべてをそのまま自然経過として捉えてよいわけではなく,その病態によっては将来の排卵障害や不妊症につながるものもあり,的確な病態の把握とそれに合わせた管理が必要となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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