文献詳細
連載 症例
帝王切開術後に発生した腹壁子宮内膜症の1例
著者: 泉徳子1 日高隆雄2 今井敏啓1 中村隆3 斎藤滋2
所属機関: 1厚生連滑川病院産婦人科 2富山医科薬科大学産科婦人科学教室 3厚生連滑川病院外科
ページ範囲:P.1229 - P.1233
文献概要
子宮内膜症とは,子宮内膜様組織が異所性に発生・増殖することにより起きる疾患である.一般に子宮,卵巣など骨盤内に発生するが,稀に皮膚や腸管など他臓器にも認められることがある.帝王切開術後などの腹壁瘢痕部に生じる腹壁子宮内膜症は非常に少なく,0.03~0.45%1, 2)の頻度とされており,術前診断に困難を要することもある.今回われわれは,帝王切開術後の腹壁瘢痕部に発生した腹壁子宮内膜症症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
掲載誌情報