文献詳細
文献概要
今月の臨床 周産期の感染症―管理と対策 母体感染の管理と対策
1.SIRSと妊婦管理
著者: 佐々木禎仁1 石川睦男1
所属機関: 1旭川医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.10 - P.11
文献購入ページに移動 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは,1991年にアメリカの胸部疾患学会と集中治療学会によって共同で定義された炎症反応の新しい概念である.その診断基準を表1に示す.またSIRSは外傷,熱傷,膵炎,侵襲の強い術後など感染を伴わない全身性の炎症と,感染を伴う全身性炎症を含有する概念である.元来の敗血症(sepsis)とは菌体毒素に生体が反応し多量のサイトカインが産生されるために起こる,いわゆる感染に伴うSIRSといえる1).
SIRSでは,血中のTNF―a(tumor necrosis factor―a),IL―1(interleukin―1),IL―6(interleukin―6)などの炎症性サイトカインは高値を示す.SIRSでみられる体温上昇や頻脈にはTNF―aやIL―1などのサイトカインが,白血球増加にはIL―6,G―CSF(granulocyte colony stimulating factor),GM―CSF(granulocyte/macrophage colony―stimulating factor)などが関与している.
SIRSでは,血中のTNF―a(tumor necrosis factor―a),IL―1(interleukin―1),IL―6(interleukin―6)などの炎症性サイトカインは高値を示す.SIRSでみられる体温上昇や頻脈にはTNF―aやIL―1などのサイトカインが,白血球増加にはIL―6,G―CSF(granulocyte colony stimulating factor),GM―CSF(granulocyte/macrophage colony―stimulating factor)などが関与している.
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