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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻11号

2004年11月発行

今月の臨床 症例から学ぶ前置胎盤

前置胎盤における癒着胎盤

2.癒着胎盤のMRI診断

著者: 倉林工1 鈴木美奈2 田中憲一2

所属機関: 1新潟市民病院産婦人科 2新潟大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1354 - P.1357

文献概要

はじめに

癒着胎盤は,胎盤が脱落膜を介さずに子宮筋層に付着した状態と定義され,その程度により狭義の癒着胎盤(placenta accreta vera),嵌入胎盤(placenta increta,絨毛が筋層内に食い込むが貫通していない),穿通胎盤(placenta percreta,絨毛が筋層を貫通し,膀胱など近接組織に至る)に細分類される.頻度は2,000~7,000分娩に1例と稀な病態であり,前回帝王切開,人工妊娠中絶や筋腫核出術などの子宮手術の既往がリスクファクターとなる.本症例は胎盤剥離時に致命的な大出血を引き起こすことがあり,分娩前診断が重要である.

本稿では,われわれが経験したplacenta percretaの1例を呈示し,癒着胎盤のMRI診断について文献的に考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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