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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻11号

2004年11月発行

今月の臨床 症例から学ぶ前置胎盤

前置胎盤における癒着胎盤

3.癒着胎盤への対応

著者: 山田重人1 濱西潤三1 棚田省三2 伊東宏晃1 佐川典正1 藤井信吾1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科器官外科学講座(婦人科学産科学) 2兵庫県立尼崎病院産婦人科

ページ範囲:P.1359 - P.1363

文献概要

はじめに

癒着胎盤の病態は何らかの原因により胎盤付着部位において脱落膜が欠損し,胎盤の全部または一部が子宮筋に癒着し剥離が困難となり,ときとして分娩時に大量出血を起こす.一方,前置胎盤は,胎盤の一部または大部分が子宮下部(子宮峡部)に付着し,内子宮口に及ぶ病態であり,妊娠中期~後期において,しばしば無痛性の性器出血を繰り返し,ときとして突発的な大量出血をきたす.前置胎盤において癒着胎盤を併発するリスクは5%と,常位胎盤において癒着胎盤を併発する率(0.26%)に比べて高率であると報告されている1)

本稿では,癒着胎盤の分類,取り扱いを概説し,具体的な症例をもとに,前置胎盤における癒着胎盤の取り扱いについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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