文献詳細
今月の臨床 不正出血の患者が来たら
月経周期との関連で考える
文献概要
考えられる病態
性成熟期の器質的疾患を原因としない不正出血の病態には,卵巣ホルモンの分泌異常や子宮内膜の反応性の異常が存在し1),その原因としては軽度の排卵障害が考えられる.
不正出血は,排卵障害の有無により排卵性出血と無排卵性出血に分類される2).排卵性では,①子宮内膜の増殖期の延長による排卵期頃の少量の出血がある場合(いわゆる排卵期出血),②排卵後の黄体期に黄体ホルモンの分泌不全が発生したために不正成熟内膜になり少量の出血が起こる場合(黄体機能不全による出血),さらに,③月経期に黄体の退縮が悪く内膜の剥離不全が起こるため剥離不全内膜となり,月経から引き続いて少量の出血が持続する場合(月経に引き続く出血)が考えられる.これらの場合は,卵胞発育は正常に開始するが,卵胞発育に支障が発生する結果,卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が低下するために起こる性器出血である.一般に出血過多にはならず,少量の性器出血であることが多い.
性成熟期の器質的疾患を原因としない不正出血の病態には,卵巣ホルモンの分泌異常や子宮内膜の反応性の異常が存在し1),その原因としては軽度の排卵障害が考えられる.
不正出血は,排卵障害の有無により排卵性出血と無排卵性出血に分類される2).排卵性では,①子宮内膜の増殖期の延長による排卵期頃の少量の出血がある場合(いわゆる排卵期出血),②排卵後の黄体期に黄体ホルモンの分泌不全が発生したために不正成熟内膜になり少量の出血が起こる場合(黄体機能不全による出血),さらに,③月経期に黄体の退縮が悪く内膜の剥離不全が起こるため剥離不全内膜となり,月経から引き続いて少量の出血が持続する場合(月経に引き続く出血)が考えられる.これらの場合は,卵胞発育は正常に開始するが,卵胞発育に支障が発生する結果,卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が低下するために起こる性器出血である.一般に出血過多にはならず,少量の性器出血であることが多い.
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