文献詳細
今月の臨床 不正出血の患者が来たら
薬剤使用の有無をチェックする
文献概要
はじめに
ホルモン補充療法(HRT)は閉経周辺期のエストロゲン欠落に伴う血管運動神経障害による諸症状を改善するだけでなく,骨粗鬆症,動脈硬化やアルツハイマー病の予防に有効であるとされ,閉経後女性のQOLを向上させるものと期待されている.一方で,近年HRTの否定的な報告1)が発表され,副作用に関してのコンセンサスを十分に得る必要性が高まっている.HRTの普及で障害となるのは,子宮内膜や乳腺に関連する副作用であり,なかでも不正出血は患者にとって最も気がかりなものであり,臨床医にとっても対処に苦慮するところである.本稿では更年期のHRT施行に伴う不正出血のアプローチに関して考察する.
ホルモン補充療法(HRT)は閉経周辺期のエストロゲン欠落に伴う血管運動神経障害による諸症状を改善するだけでなく,骨粗鬆症,動脈硬化やアルツハイマー病の予防に有効であるとされ,閉経後女性のQOLを向上させるものと期待されている.一方で,近年HRTの否定的な報告1)が発表され,副作用に関してのコンセンサスを十分に得る必要性が高まっている.HRTの普及で障害となるのは,子宮内膜や乳腺に関連する副作用であり,なかでも不正出血は患者にとって最も気がかりなものであり,臨床医にとっても対処に苦慮するところである.本稿では更年期のHRT施行に伴う不正出血のアプローチに関して考察する.
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