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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻3号

2004年03月発行

文献概要

連載 症例

妊娠中に大動脈解離を起こした1例

著者: 逸見博文1 鈴木静夫1 岡村直樹1 蠣崎和彦1 吉田俊人2 其田一3 足立憲昭4 遠藤俊明5 工藤隆一5

所属機関: 1帯広協会病院産婦人科 2市立釧路総合病院血管外科 3市立釧路総合病院麻酔科 4市立釧路総合病院小児科 5札幌医科大学産婦人科

ページ範囲:P.330 - P.333

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解離性大動脈瘤は予後不良の疾患であり,妊娠,分娩が解離性大動脈瘤発症の原因となることが高率であることが知られている.今回われわれは,妊娠36週にStanford B,DeBakey IIIbの解離性大動脈瘤を発症した症例に対して,人工血管置換術が施行できる体制下において緊急帝王切開術を施行し,術後ICUにて降圧療法を施行し,保存的に治療した症例を経験したので報告する.


はじめに

解離性大動脈瘤は予後不良の疾患であり,原因として動脈硬化,Marfan症候群などが多いが,妊娠・分娩が解離性大動脈瘤の原因となることが知られており,40歳以下の女性の解離性大動脈瘤の50%以上は妊娠中の発症であるという報告がある1).今回われわれは,妊娠36週に解離性大動脈瘤を発症し,帝王切開にて分娩ののち,保存的に治療した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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