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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻4号

2004年04月発行

今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス

I.無痛分娩の概要 無痛分娩の目的と効用

3.無痛分娩の目的について教えて下さい.

著者: 奥富俊之1

所属機関: 1北里大学医学部麻酔科

ページ範囲:P.365 - P.367

文献概要

1 痛みから確実に妊婦を解放する

 一般的に,初産婦では200回,経産婦では150回程度の陣痛を経て児を出産するとされている.無痛分娩の目的は,そうした「子宮収縮に伴う痛み(陣痛)から妊婦を解放してあげること」である.

 しかし,一口でそういっても,現実には陣痛には個人差が大きい.月経痛の酷いようなものといってそれほど苦しまずに産んでしまう妊婦もいれば,下半身が引き裂かれるとか,鼻から西瓜が爆発して出てくるとか,男性には想像できないようないろいろな表現をする.ある研究によると,経産婦の場合,激痛を経験する妊婦の割合は半分弱であるのに対して,初産婦の場合は6割以上がかなりの激痛を経験する(図1).あらかじめその痛みがどの程度か,さらにはどれくらい持続するのか予測できれば妊婦自身も構えることができるが,実際には予測できないだけにその不安からさらに痛みは恐怖を伴い増強する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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