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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻4号

2004年04月発行

文献概要

今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス III.硬膜麻酔分娩とその影響 硬膜外麻酔分娩の分娩経過に及ぼす影響

41.硬膜外麻酔分娩を行うと分娩第2期が延長しないのですか.

著者: 古屋幹郎1

所属機関: 1古屋産婦人科医院

ページ範囲:P.464 - P.465

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1 硬膜外麻酔分娩の分娩第2期は漫然と放っておけば延長する

 分娩第1期に関しては,硬麻(硬膜外麻酔)は,マイリス,エストリオール製剤,プロスタグランディン製剤などに比してはるかに子宮頸部組織を軟化・開大させる作用を持っているので,設問42の解答に記載したように,上手に誘発硬麻分娩を行えば,むしろ大幅に時間を短縮することが可能である.

 しかし,分娩第2期に関しては,骨盤底筋群の弛緩による第2回旋の不全と,いわゆる“いきみ”の不足による娩出力の低下などによって遷延する.一般に硬麻分娩では回旋異常が生じやすいと喧伝されているが,それは低在横定位の増加を指しているのであって,決して反屈位や後方後頭位は増加しない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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