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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻4号

2004年04月発行

今月の臨床 無痛分娩・和痛分娩ガイダンス

VI.硬膜外麻酔分娩と妊婦 妊婦の疑問に答えます

66.硬膜外麻酔を受けるためには,妊婦は何か特別な勉強をしたり,トレーニングを受ける必要があるのですか.

著者: 山本哲三1

所属機関: 1札幌東豊病院産婦人科

ページ範囲:P.548 - P.548

文献概要

1 はじめに

 われわれは,妊婦が硬膜外麻酔を受けるにあたり,特別なトレーニングなどは何も行っていない.しかし,すべての医療行為はそれを行う側と受ける側との間に完全な信頼関係が成立している必要がある.特に疾病を有し,外科的処置を受けるために行われる麻酔とは異なる.分娩に伴う硬膜外麻酔は疼痛緩和により精神的,肉体的な安定を通して分娩の進行に寄与するためであるから,ある意味では麻酔を受ける側にこの施術に対する危機感が少ない.

 一方,“小手術はあっても小麻酔はない”.すなわち,いかなる麻酔にもそれなりのリスクがあることは周知のことであり,不必要な麻酔を行わないほうがよいのも事実である.

 以上から,硬膜外麻酔分娩を受ける妊婦にはまず陣痛と分娩について説明し,そのうえで硬膜外麻酔についてその術式と効果と副作用などのインフォームド・コンセントを,妊婦の不安を掻き立てることのないように公正に行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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