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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻5号

2004年05月発行

雑誌目次

今月の臨床 血栓症と肺塞栓―予防と対策

産婦人科の血栓症―日本の動向

著者: 小林隆夫

ページ範囲:P.635 - P.637

はじめに

 静脈血栓塞栓症はこれまで本邦では比較的稀であるとされていたが,生活習慣の欧米化などに伴い近年急速に増加している.血栓症で臨床的に問題となるのは,下肢深部静脈血栓症(deep venous thrombosis : DVT)とそれに起因する肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism : PTE)である.これらは合併することも多いので,総称して静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism : VTE)と呼ばれている.

血液凝固・線溶の基礎知識

著者: 竹田善治 ,   中林正雄

ページ範囲:P.638 - P.641

はじめに

 血液の凝固・線溶にはさまざまな因子が存在するが,これらはおおまかに凝固促進,線溶促進,凝固阻止,線溶阻止の4つに分けられる.しかしトロンビンなどのように凝固促進因子であっても,凝固の促進と同時に,血管内皮細胞表面上のトロンボモジュリンと結合して凝固抑制的にも働くなど相反する働きを同時に示す場合や,それぞれの因子が互いにフィードバックにより促進的に働くなど,複雑に影響し合いながら均衡を保っている.本稿では,止血・凝固・線溶の機序とそれぞれのステップにおける代表的な促進・阻止因子について概説する.

血栓症の病態生理

著者: 副島弘文 ,   小川久雄

ページ範囲:P.642 - P.645

血栓形成の要因

 血栓症の発症要因としてはVirchowの3原則(1.血流の異常,2.血管壁の異常,3.血液性状の異常)が古くから知られており,血栓形成部位によりこれら異常の関与の程度が異なっている.正常の血管内皮細胞には抗血栓作用がある.したがって内皮障害,ことに内皮細胞の剥離,脱落があると抗血栓面が失われ血栓形成作用のある内皮下組織が血液と触れることになり,血小板の粘着を初期変化とする血栓形成が始まることになる.血栓は血流の障害されるところにできる傾向があるが,血流の停滞,流れの剥離,渦流,乱流などは血管内皮の損傷を引き起こしうるといわれている.

 血液は正常時,比重の重い赤血球が求心性に血流の中心に集まって流れている.一方,比重の軽い白血球や血小板は血管壁に近いところを流れているが,血流が緩やかになると求心作用が弱まり,辺縁の血流の血小板は内皮細胞層に近く分離し,凝集しやすくなる.血流が停止すると,その部の内皮細胞への酸素や栄養の供給が不十分となり,透過性の亢進や内皮細胞の剥離が起こる.

血栓症のリスク因子

1.周産期におけるリスク因子

著者: 山田秀人 ,   島田茂樹 ,   森川守 ,   平山恵美

ページ範囲:P.646 - P.653

はじめに

 妊娠自体が静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism : VTE)のリスク因子である.高齢,帝王切開術,高度肥満,VTE既往歴,先天性血栓性素因(antithrombin,protein C,protein S欠損症),血縁VTE既往歴,器質的静脈疾患,脱水や血液濃縮,炎症性疾患,長期間の不動・安静臥床が必要な産科疾患,妊娠悪阻,妊娠中毒症,卵巣過剰刺激などが産科関連のVTEリスク因子として挙げられる.後天性血栓性素因である抗リン脂質抗体症候群はVTEのみならず,動脈血栓症や産科異常のリスク因子でもある.これら因子と血栓予防ストラテジーについて解説する.

2.周術期におけるリスク因子

著者: 牛嶋公生

ページ範囲:P.655 - P.659

はじめに

 深部静脈血栓症(DVT)や肺血栓塞栓症(PE)は外科手術における最も重篤な合併症の1つであり,PEは発症すれば死亡の危険があり,DVTもその後の患者のQOLを著しく損なう疾患である.その頻度は,米国では年間25万人がPEを発症し,うち5万人が死亡していると報告され,無症候例を含むとその発症数は年間65万人にものぼるとされている1, 2).剖検より確認された死亡例は10万人に50人といわれる3)

 本邦での発症頻度は,米国との比較において1960年代には,DVTが米国の3割,PEにおいては3%程度ときわめて低いと報告されていた4).しかしながら生活習慣の欧米化に伴い,その頻度は確実に増えている.人口動態統計からの解析により,人口10万人あたりのPEの死亡は1958年には0.08人であったものが,1996年には0.77人と10倍近く増加している5)

 臨床の現場でも整形外科領域の人工股関節,膝関節置換術後の検討において,無症状のものまで含めた静脈造影によるDVTの発生頻度が欧米と変わらなかったとする報告6)や,産婦人科領域でも妊産婦死亡の主要因の検討から,直接産科死亡の主要因が従来の失血による死亡が減少しているのに比し,産科的肺塞栓は増加している7)などの報告がみられる.ここ10年の間に日常の臨床で遭遇する機会が増えており,現在では,本邦においても決して稀でない疾患であると認識されている2)

 本疾患は手術後,特に骨盤内手術や整形外科領域の術後に発症頻度の高いことが知られているが,さらに発症のリスク因子として挙げられるものには,年齢,肥満,悪性疾患,静脈血栓,静脈瘤,血栓性要因,骨盤内腫瘤,高脂血症,糖尿病,経口避妊薬の内服などがある.古くはVirchowの3徴(血管壁の損傷,血液凝固能の亢進,静脈血流の停滞)が有名であるが,まさに外科手術では,操作による血管の損傷,組織のダメージが凝固能を賦活化する.また,循環する血小板もその凝集能を増して,血管内血栓が形成される.手術時の麻酔による筋弛緩,長時間の臥床,また腸管などの圧迫により血流は停滞する.これらのリスクは,手術時間や麻酔法,術前・術後の臥床の期間(離床の状況),脱水の程度,敗血症の有無などに影響される8)

 表1に種々のリスク因子を危険度からhigh risk,moderate risk,low riskに分類し,該当する項目を示した.High riskであった場合は40から80%にDVTが発症し,致死的なPEの発生頻度も1%を超えるとされる8).これがmoderate riskだとDVTにおいて10から40%,PEが0.1から1%に減少する(表2).以後,周術期のDVT,PE発症のリスクファクターを挙げ,それぞれにつき説明する.

3.ホルモン療法におけるリスク因子

著者: 中村康彦

ページ範囲:P.661 - P.665

はじめに

 性ホルモン,特にエストロゲンが血栓症を誘発することは,古くからよく知られていた事実であるが,2002年にWomen's Health Initiative(WHI)が報告した,閉経後の健康な女性にエストロゲンとプロゲスチンの併用投与を行うと血栓症が有意に増加したという論文1)は,改めて性ステロイドと血栓症の関連を世界中に知らしめることとなった.

 エストロゲンは生理学的に非常に興味深い役割を果たしている.女性にとっては大変重要なホルモンであり,血管壁にとっても有益な作用を有している.Framingham Offspring Studyの報告2)をみても,エストロゲンが枯渇する閉経後の女性では血栓症が増加するようである.しかし一方,エストロゲンはその投与量が過剰となると一転して有害なものとなる.また,これまでに開発されてきた人工的性ステロイドは,天然の性ステロイドには未だ及ばず,副作用の問題を拭い切れていない.最近,更年期障害に対して経皮吸収剤が用いられるようになってきたが,投与ルートが異なると,もたらされる作用・副作用も異なってくる.

 婦人科領域において静脈血栓症が問題となるホルモン療法としては,避妊ピルと閉経後ホルモン補充療法がある.これらはいずれもエストロゲンおよびプロゲスチン製剤を用いるわけであるが,前者が排卵を抑制するほどの投与量を必要とするのに対して,後者ではエストロゲン枯渇による負の影響を改善するレベルで十分という点で大きく異なる.実際,現在主流となりつつある低用量ピル1錠に含まれるエストロゲンの活性は,更年期障害によく用いられるCEE(プレマリン)の約2錠分に相当する.また,併用投与するプロゲスチンの種類,投与量も大きく異なっている.

 なぜ性ホルモン療法が静脈血栓症を誘発するのか.この問いに対する明確な答えはいまだ得られていないようである.本稿では,性ステロイド,特にエストロゲンと血栓症の関係,さらに避妊用ピルおよび閉経後のホルモン補充療法と静脈血栓症との関係について,現在まで判明していることを中心に述べてみたい.

深部静脈血栓症の診療

著者: 小林昌義 ,   古森公浩

ページ範囲:P.666 - P.669

はじめに

 生活習慣の変化や食生活の欧米化,また平均寿命の延びに伴い静脈疾患,特に深部静脈血栓症(DVT)およびそれに続発する肺塞栓症(PE)の報告例が増えてきている1).事実,専門外来に紹介されたDVT患者数はここ15年ほどでは増加の一途をたどっている.特にPEは,その発症がときに突然死につながるため臨床上大きな問題となっている2).悪性腫瘍や骨盤内手術後に発生しやすいといわれ,産婦人科領域でも術後合併症として注目されている3, 4).特に妊娠中は,①血液凝固能の亢進,線溶系の低下,血小板の活性化により,生理的向凝固状態となっている,②女性ホルモンの静脈平滑筋弛緩作用により静脈のうっ滞が起こる,③増大した妊娠子宮による下肢静脈還流低下,といった要素が重なるためDVTを起こしやすい状態にあるといえる(表1)3, 4)

肺塞栓症の診断と治療

著者: 藤井弘史 ,   中谷壽男

ページ範囲:P.671 - P.675

はじめに

 肺塞栓症とは血栓,脂肪,空気,羊水,腫瘍などの塞栓子が静脈血に乗って肺動脈を塞栓して急性または慢性の肺循環の障害が生じた状態である.血栓による肺塞栓症を肺血栓塞栓症,脂肪によるものを肺脂肪塞栓症などと塞栓子を明示する場合もあるが,肺塞栓の塞栓子の約80%は骨盤あるいは下肢などの深部静脈に形成された血栓であり,肺塞栓症といえば一般的には肺血栓塞栓症を示すことが多い.なお,産婦人科領域では分娩時の羊水による肺塞栓症も失念してはならない.

 少し古いデータではあるが,平成8年度厚生省心身障害研究報告書によると,調査が可能であった197例の妊産婦死亡の原因では,肺血栓塞栓症が17例,羊水塞栓症が7例を占めている.ちなみに,出血性ショックが74例,妊娠中毒症が17例である.前述の報告によると,肺血栓塞栓症による17例の死亡のうち13例が帝王切開後に発症し,妊娠後半において異常とされるBMI 28%以上の肥満例が80%を占めている.術後あるいは長期臥床後の初回歩行時に肺血栓塞栓症が発症しやすく,肥満が危険因子であることは非妊産婦と同様である.同じく,羊水塞栓症による7例の死亡のうち経過記録が明らかな6例中5例が発症後10分以内に呼吸停止,意識障害に陥っており,すべての症例において救命の可能性は不可能あるいは困難と判定されている.なお,肺梗塞とは塞栓症の結果,肺組織が出血壊死となったものである.また,慢性肺塞栓症は肺動脈内の塞栓が溶解されずに器質化した状態で残存したり,肺塞栓症の再発により生じるもので,急性例の1%未満の稀な頻度で肺高血圧を伴った慢性例に移行する.

 肺塞栓症の診断手順や治療方法については絶対的な総意が得られているものはなく,実際の臨床の現場によって意見も異なっている.ここでは,われわれの施設で実施している方法について,肺血栓塞栓症を中心に据えて記述した.

周産期における血栓予防対策─当科の方針

1.当科の周産期血栓症予防への取り組み

著者: 安藤智 ,   松岡隆 ,   関沢明彦 ,   小出馨子 ,   大槻克文 ,   岡井崇

ページ範囲:P.676 - P.679

はじめに

周産期に起こる血栓症で臨床的に問題となるのは,下肢深部静脈血栓症(deep venous thrombosis : DVT)とそれに起因する肺血栓塞栓症(pulmonary thromboembolism : PTE)である.これらは合併することも多いので,総称して静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism : VTE)とも呼ぶ.周産期領域における症候性のDVTの頻度は,欧米で分娩1,000に対して0.5~7例と報告されているが,近年はその予防法の進歩により,減少傾向にあるといわれている1, 2).妊娠中のDVTの発症は非妊時の数倍高く,昭和大学病院においても周産期における血栓対策としてその管理指針を作成し,対応している.

2.肺塞栓症の早期発見,救命を目指して

著者: 保母るつ子 ,   馬場一憲 ,   竹田省

ページ範囲:P.680 - P.683

はじめに

 深部静脈血栓症(DVT)の合併症である肺血栓塞栓症(PTE)は,死亡率が高く,帝王切開術後に多く発症するため,最近の帝切率の増加傾向や出血,妊娠中毒症による妊産婦死亡の減少から,産科領域においてもクローズアップされている.さらに,医療トラブル,訴訟などで問題化し,マスコミにも取り上げられ社会的関心が高まってきている.

 当センターが開院した1985年から2002年までに,産科領域において20症例のPTE症例を経験し,うち4症例は帝王切開後の心肺停止状態で搬送され救命処置の甲斐なく死亡している1).これらの苦い経験から,DVTの予防と早期診断,早期治療の重要性を痛感し,埼玉県下の医療施設にも呼びかけ積極的な血栓防止キャンペーンを展開してきた.帝王切開率が40%を超える当センターでもその予防に力を入れ,さまざまな予防法を駆使し全症例に行ってきたが,いまだ100%予防できず,また無症候性PTEが多く発生していることを報告してきた2).さらに産科領域では血栓リスクがまったくなくても発症しており,妊娠・分娩現象や帝王切開術そのものがリスクであり,問題の解決にはほど遠い状況にある.

 今回,当センターでの成績を踏まえ,PTEの最近の実態と予防法につき述べ,その問題点を考察する.

3.国立成育医療センターにおける対策

著者: 久保隆彦 ,   望月昭彦 ,   鈴木泉 ,   渡邉典芳 ,   尾見祐子 ,   名取道也

ページ範囲:P.684 - P.687

はじめに

 妊娠・分娩・産褥期には,生理的血液凝固能の亢進,増大した子宮の圧迫による下肢からの血流の停滞,上昇した女性ホルモンによる静脈の弛緩によって血栓を形成しやすい状態にある.また,肺塞栓症の発症率は,手術操作による静脈の血管内皮障害あるいは臥床による経腟分娩後より帝王切開術後のほうが約10倍高く,帝切後の肺塞栓は,その約半数が術後3日目以内に起こり,初回歩行時が最もリスクが高いといわれている.頻度は低いものの,臨床症状が乏しく早期診断が困難なこと,いったん発症すれば死亡率が高率であるため,その予防が重要となってくる.

 そこで本稿では,国立成育医療センター(National Center for Child Health and Development : NCCHD)での帝王切開後の血栓症と肺塞栓対策管理について略述し,発表されたばかりの肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドラインにも触れたい.

婦人科手術における血栓症予防対策─当科の方針

1.京都大学産婦人科で行われている予防法

著者: 刈谷方俊

ページ範囲:P.688 - P.691

はじめに

 肺血栓塞栓症とは,主として下肢から腹腔内の深部静脈に形成され,遊離した血栓が肺動脈を塞栓することにより生じる呼吸循環不全である.婦人科領域でも,近年,増加傾向にある合併症として注目されている.肺血栓塞栓症はその約10%が発症後1時間以内に突然死するとの報告があり,このような劇症型の存在が本疾患の大きな臨床的問題である.当科では1996年からの7年間に2例の死亡例を含め11例の肺血栓塞栓症を経験した.11例中10例が悪性腫瘍で,残る1例は子宮筋腫術後であり,死亡例は術前発症の進行卵巣癌と子宮筋腫術後発症例である.このように,発症からきわめて短時間で悪化するために発症後の対応では救命しがたい重症例の存在から,本疾患に対する予防法の重要性が理解されるが,この重要性は現在ではすでに一般にも認識されつつあると思われる.

 当科では前記のように実際に重症例を経験し,予防法を厳重に行っている.

2.山形大学における血栓予防対策

著者: 小島原敬信 ,   早坂直 ,   齋藤真紀 ,   中原健次 ,   倉智博久

ページ範囲:P.693 - P.695

はじめに

 最近,術中・術後の合併症として肺血栓塞栓症が重要な問題となってきている.当科においても過去3年間に肺血栓塞栓症を2例経験している.

 当科では2年前より内外の文献を参考に,器材の保有台数なども考え,実務上無理のないようにガイドラインを作成し運用しているので紹介する.

3.手術後静脈血栓症予防対策の実際

著者: 片瀬功芳 ,   清水敬生

ページ範囲:P.696 - P.699

はじめに

 静脈血栓症ならびに肺塞栓症は,手術後に注意しなければならない最も危険な合併症の1つとして,最近ではテレビをはじめ一般向けメディアでも広く報道されるようになっている.その結果,手術を受ける患者およびその家族の関心の度合いも高まっている.手術後の静脈血栓症,肺塞栓症は,日本においては稀なものと漠然と考えられてきたが,事実はそうではない1).社会全体の関心の高まりとともに,われわれも身近な術後合併症との認識を持って,できうる限りの対策を考える必要がある.

 本稿では,当科における術後静脈血栓症の予防対策および肺塞栓症発症時の対処法について,われわれが用いている薬剤,製品およびそれらの使用方法などを,できるだけ具体的に紹介したいと考えている.

血栓症の予防薬・治療薬とその使い方

著者: 山本武人 ,   伊賀立二

ページ範囲:P.700 - P.703

はじめに

 血栓症とは血栓が引き起こす症状を指し,血栓が原因になって起こる病態は血栓症と塞栓症に大別される.血栓症は血栓が形成箇所で血流を閉塞することによる症状であり,一方,塞栓症は血栓が形成箇所から剥がれて血流によって移動し,ほかの箇所で血流を閉塞することによって起こる病態のことを指す.血栓症や塞栓症は,形成部位によっては致命的な転帰をたどることもあるため,血栓の生成を予防することは臨床上きわめて重要である.主な血栓症予防薬の特徴を表1に示す.本稿では,これらのなかから代表的な薬剤を取り上げて,その使用上の留意点について述べる.なお,誌面の都合から,血栓溶解療法に用いる薬剤については詳述を割愛したので,ほかの成書を参照されたい.

連載 知っていると役立つ婦人科病理・58

What is your diagnosis ?

著者: 小川史洋 ,   廣瀬隆則 ,   石原理 ,   清水道生

ページ範囲:P.631 - P.633

症例 : 21歳,女性

 1年ほど前より,外陰部に小腫瘤が出現し,出血もみられたが放置していた.その後,腫瘤が増大し疼痛も加わり,生検が施行された.肉眼的には外陰部に6×4 cm大の腫瘍を認め,表面には潰瘍を伴っていた.Fig 1,2はその生検材料の組織像(HE染色)である.なお腫瘍細胞は,免疫組織染色でcytokeratin,EMA,CD34,vimentinがいずれも陽性で,S─100蛋白,HMB─45は陰性であった.

 1.病理診断は何か.

 2.鑑別すべき疾患は何か.

OBSTETRIC NEWS

生存の限界 : How small is too small?

著者: 武久徹

ページ範囲:P.706 - P.707

 超低体重児の出生直後の蘇生の問題は倫理的に難しい問題が含まれる.南カリフォルニア大学(USC)のSeriは,周産期医学コースで超低体重児の生存限界と新生児蘇生に関する講義を行った.定義は,低体重児1,500 g未満(≦妊娠30週),超低体重児1,000 g未満(<妊娠28週)とした.

1. カナダの研究(Alberta)

 研究対象は500 g未満(1983~1994年)で出産した1,193例とした.その結果,死産811例(68%)で,残りの出生児382例中173例(45%)は分娩室で死亡した.96例はNICUでcomfort care,113例(29.6%)に完全な集中管理が行われた.その結果,死亡例は78%(第1日),90%(第3日以内)で,生存はわずか18例(17例SGA)であった.生存児18例中13例は3歳まで生存したが,9例は脳性麻痺で最終的には欠陥のない生存児は生児100例中1例,処置児100例中4例と報告されている(Pediatrics 101 : 438, 1998).

病院めぐり

財団法人倉敷中央病院

著者: 高橋晃

ページ範囲:P.708 - P.708

 財団法人倉敷中央病院は,大原美術館で有名な大原孫三郎によって大正12年(1923年)に設立されました.氏は,キリスト教的人道主義に基づき,「治療本位」で高度医療が実現できる病院の必要性を痛感し,「本院は平等主義にて治療本位とす.すなわち,完全なる診療と懇切なる看護とにより進歩せる医術に浴せしむること」を院是として,本院の設立に当たりました.

 現在の病院は,病床数1,116床,26診療科を有しており,1日の平均外来患者数は約3,000人,平均入院患者数は約1,100人です.今年度の医師数294人,看護師数975人で,全職員数は1,986人です.

長野赤十字病院

著者: 菅生元康

ページ範囲:P.709 - P.709

 長野赤十字病院は明治37年に創立され,今年で100周年を迎える.赤十字病院のなかでは日本赤十字社医療センターについで,および大津赤十字病院,山田赤十字病院と並んで長い歴史を有する.産婦人科は明治38年に設置され,現在まで長野県北部の中核的な産婦人科医療施設として機能してきた.産婦人科医は当初から東京帝国大学(現 東京大学)産科婦人科学教室から派遣され続け,責任者である医長(部長)は私で14代目に当たる.

 第7代目の小林隆医長は昭和17年から23年まで在職されたのち,東京大学に講師として戻られた.大学では助教授,教授と順調に昇進され,医学部長も歴任された.日本産科婦人科学会の頂点に立たれたが,医学部長としても当時激しく燃えさかった大学紛争の真っ直中で大変な苦労をされた.私も医学部の最高学年で渦中にいたが,小林先生の学生に対する真摯な態度に感動したことを昨日のことのように思い出す.小林隆先生は東京大学教授時代に宮内庁御用係として活躍されたことはあまりにも有名である.また中枢内分泌が専門でありながら,子宮頸癌手術の達人でもあった.名著『子宮頸癌手術』は婦人科癌専門医を志すものにとっては,現在でもバイブルともいえる本である.この本の内容の多くは長野赤十字病院時代に工夫されたものであると,私が当院に赴任したあとで小林先生から直接うかがった.

婦人科超音波診断アップグレード・2

経腟超音波の子宮体癌スクリーニングへの応用(1)

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充

ページ範囲:P.713 - P.717

1 はじめに

 近年,閉経後の子宮体癌のスクリーニングに経腟超音波が試みられている.これは,子宮頸管が狭窄し内膜細胞診・組織診の施行が困難な症例の存在,内膜細胞診・組織診の偽陰性例に対する補完の意味合い,非体癌例に対する無用な侵襲を避けるために精査が必要な症例を選別することなどを目的としている.子宮体癌の60~70%以上は閉経後症例であり,閉経後では子宮内膜の周期的変化を考慮に入れる必要がなくなり評価がしやすくなるため,主に閉経後症例が対象とされている.

 内膜細胞診・組織診施行不能例について,われわれの検討1)では,約5%に子宮内膜細胞診不能例が存在し,60歳以上ではその割合は7%前後に達していた(図1).そして,子宮内膜細胞診施行不能例557例より最終的に4例(0.7%)(4/557例)の体癌が発見されていた.これは裏を返せば,もし麻酔下に子宮頸管拡張,細胞診,組織診を行うとすれば,残りの非癌例99.3%の症例に不要な侵襲を加えることになる.このような場合などに,経腟超音波により要精査症例を選別しようというわけである.

薬の臨床

女性性器クラミジア感染症に対するアジスロマイシン1,000 mg(500 mg/日・2日間)投与の有用性

著者: 本山覚 ,   森山俊武 ,   浜名伸也 ,   丸尾猛

ページ範囲:P.719 - P.722

 近年,急増する性器クラミジア感染に対する治療法として,欧米では「クラミジア頸管炎に対するアジスロマイシン(AZM)1,000 mg・単回投与法」が患者コンプライアンスがよく,治癒率も高いことより性器クラミジア感染の第一選択薬となっている.しかし,本法は日本では未だ一般的ではなく,マクロライド系,テトラサイクリン系,ニューキノロン系抗菌剤の7~14日間投与が推奨されている.このような状況下,われわれはAZM 500 mg/日・2日間投与の性器クラミジア感染に対する臨床的有用性について,AZM投与によるクラミジア抗原の消長,自覚症状の変化および副作用の発生を検討した.AZM 500 mg/日・2日間投与は従来の抗菌剤と同等の効果が期待でき,患者の服薬に対するコンプライアンスもよく,性器クラミジア感染症に対する有用な薬物療法の1つであると考えられた.


はじめに

 近年,STD(sexually transmitted disease)は広く国民に蔓延し,かつていわれたようにCSW(commercial sex worker)や男性のみの疾患とは限らなくなってきた.STDは性活動の盛んな若者に多く発生するため生殖機能への影響が懸念されるが,特に生殖機能障害をきたす病原体としてクラミジアと淋菌が重視されている1).とりわけ女性では,クラミジアが不妊症,子宮外妊娠,流・早産の原因病原体として注目されている.

 本邦での女性性器クラミジア感染者は現在推定80万人で,男性性器クラミジア感染者の2倍以上に上り,特に若年者における発生が顕著である.クラミジアはまず子宮頸部に感染するが,症状が乏しいため受診するのは全感染者の20%前後とみられ,感染がそのまま放置されると1~2週間後には卵管・骨盤腔へと上行感染し,卵管癒着や卵管通過障害を生ずる.さらに感染が進展するとPID(pelvic inflammatory disease)やFHC(Fitz─Hugh─Curtis)症候群を引き起こす2).一方,妊婦の性器クラミジア感染では流・早産や前期破水が発症しやすく,また分娩時では産道感染による新生児肺炎,結膜炎が生じる.

 クラミジア感染の診断は,従来,蛍光抗体法や酵素抗体法が用いられてきたが,近年はPCR(polymerase chain reaction)法やLCR(ligase chain reaction)法が主流となっている.他方,クラミジア抗体はIpazyme法,Hitazyme法により測定されるが,これらは単にクラミジア感染の既往を示すにすぎないといわれている.しかしながら,IgA・IgG・IgM抗体の3抗体価を組み合わすことで,現在の感染状況を推定することは可能である.

 現在,本邦でのクラミジア感染に対する有効薬剤としてマクロライド系,テトラサイクリン系,ニューキノロン系抗菌剤の7~14日間投与が推奨されているが,欧米では近年「クラミジア頸管炎に対するアジスロマイシン(AZM)1,000 mg・単回投与法」が患者コンプライアンスがよく,治癒率も高いことより,性器クラミジア感染のファーストチョイスとなっている.AZM 1,000 mg・単回投与が患者コンプライアンスの観点から望ましいが,今回われわれは副作用の発現を考慮し,本邦でのAZM投与用量基準(500 mg/日)にしたがい,AZM 500 mg/日・2日間投与(総量1,000 mg)の性器クラミジア感染症に対する臨床的有用性を検討したので報告する.

症例

子宮adenomatoid tumorの2手術症例―主病変としての臨床像,病理像―

著者: 浜本鉄也 ,   田島康夫 ,   高橋英彦 ,   宮川昇 ,   立山尚子 ,   篠原義智

ページ範囲:P.723 - P.728

 Adenomatoid tumor of the uterus(ATU)の2手術症例を報告する.1例目は38歳,3回経妊・2回経産・1回流産,主訴は過多月経,貧血.2例目は42歳,2回経妊・2回経産,主訴は下腹痛,月経不順.2例とも腫瘍マーカーCA125の血中レベルの軽度の上昇がみられ,またMRIでは子宮筋腫が疑われ,腹式単純子宮摘出術が施行された.術後の病理検査で2例ともATUと確定診断した.

 今回われわれが経験した2例のATUは術前診断はなされていないものの主病変として把握され,その間の臨床経過中の自他覚症状,および腫瘍マーカーCA125,MRIなどの臨床所見が判明してる.また,筋腫,腺筋症などの合併症もみられず,ATU固有の病態が顕在化していると考えられる.この機会に未だ十分に把握されているとはいえないATUの主として臨床像,病理像の本態に迫った.


はじめに

 Adenomatoid tumor of the uterus(ATU)は比較的稀な良性腫瘍であるが,近年は病院,大学などから散発的ではあるがまとまった症例数の報告がみられる1~2).また,臨床医,病理医などの研鑚の結果,発生母細胞は中皮細胞と特定され,研究面での進歩がみられる.しかし臨床像,術前診断,病因,病理発生などまだまだ解明されていない部分も残されている.今後,症例数が増えるにしたがい,主病変として発見される症例も予測され,必然的に臨床医の術前診断,および診断精度の向上が見込まれなければならない.

 今回われわれは,わずか2症例であるが主病変としての臨床症状,腫瘍マーカー,MRI像などATU固有と思われる臨床情報を得たので,病理像と合わせ,また同じ子宮筋層の類似疾患である筋腫,腺筋症と比較しながら検討し,その結果を報告する.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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