文献詳細
今月の臨床 Urogynecology
Urogynecologyの基礎知識
文献概要
はじめに
高齢化社会を迎え,QOLを左右する排尿,排便機能障害や性器脱に対して機能を重視した治療の必要性が叫ばれている.「pelvic floor disorder(骨盤底臓器機能障害)」を診断,治療するフィールドは,urogynecologyとして欧米では産婦人科診療の第4のサブスペシャリティーとしてすでに確立されている.Urogynecologyは排尿,排便,性交などの重要な骨盤機能を回復,維持させることが目的であり,そのためには骨盤底臓器の解剖学,生理学,病理学の的確な把握を前提とした診断と,それに基づくsite specificな治療法(保存的,外科的)が必要となる.特に産婦人科医がこれまであまり注目してこなかった泌尿器系,生殖器系の機能解剖学が特に大切である.
本稿では,尿道,膀胱,腟,子宮,直腸,肛門の骨盤底での解剖学的支持機構と,それに基づく機能について述べたい.
高齢化社会を迎え,QOLを左右する排尿,排便機能障害や性器脱に対して機能を重視した治療の必要性が叫ばれている.「pelvic floor disorder(骨盤底臓器機能障害)」を診断,治療するフィールドは,urogynecologyとして欧米では産婦人科診療の第4のサブスペシャリティーとしてすでに確立されている.Urogynecologyは排尿,排便,性交などの重要な骨盤機能を回復,維持させることが目的であり,そのためには骨盤底臓器の解剖学,生理学,病理学の的確な把握を前提とした診断と,それに基づくsite specificな治療法(保存的,外科的)が必要となる.特に産婦人科医がこれまであまり注目してこなかった泌尿器系,生殖器系の機能解剖学が特に大切である.
本稿では,尿道,膀胱,腟,子宮,直腸,肛門の骨盤底での解剖学的支持機構と,それに基づく機能について述べたい.
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