文献詳細
今月の臨床 Urogynecology
骨盤内臓器下垂・脱の治療
1.骨盤内臓器下垂・脱の保存療法 : 新型ペッサリーの開発
著者: 佐藤浩一1 可世木久幸2 十藏寺新1 井上保3 朝倉啓文2 竹下俊行2
所属機関: 1(医)清新会東府中病院産婦人科 2日本医科大学産婦人科学教室 3株式会社北里サプライ
ページ範囲:P.804 - P.807
文献概要
子宮脱,下垂の保存的治療に対し,従来わが国で多く使用されているリングペッサリーは,装着時挿入困難なもの,装着後嵌頓して用手的抜去が困難なもの,自然脱落,滑脱してしまうものがあった.また,装着後の装着感が必ずしも良好でない症例もあった.さらに全子宮脱,不全子宮脱ともに多くは膀胱脱を合併しており,併せて治療する必要がある.
このように従来使用されてきたリングペッサリーにはさまざまの欠点があるにもかかわらず,これまでその改良は十分になされてこなかった.これに対して,われわれは子宮脱,膀胱脱治療に有用な新型ペッサリーの開発を目的とする研究を行っている.本稿では,われわれの研究の足跡を紹介する.
掲載誌情報