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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻6号

2004年06月発行

文献概要

連載 OBSTETRIC NEWS

超低体重児(≦600 g)の生存率と長期転帰(南カリフォルニア大学)

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.832 - P.833

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超低体重児出産が予想される場合の妊婦と家族に対する説明には難しい問題がある.最終的には生存児に長期的ハンディキャップが残らない率がどれくらいなのかが新生児蘇生の際の重要な判断因子となるが,さらに胎児と新生児の生存権の問題をどのように加味するかなど解決し難い問題であろう.

最近の報告では,超低体重児の長期間ハンディキャップは出生時児体重500 g以下では60%,500~599 gでは67%である(Pediatrics 101 : 438, 1998/Arch Pediatr Adolesc Med 154 : 725, 2000).出生時妊娠週数別では,妊娠24週以下では66~72%,妊娠25週では38~53%(BJOG 104 : 1341, 1997/Ob Gyn 90 : 809, 1997)と報告されている.英国とアイルランドにおける超低体重児の生存率と長期転帰に関する研究では,生存率20%,身体障害(@30か月)72%であった(NEJM 343 : 378, 2000).母体に絨毛膜羊膜炎が合併する場合は,超低体重児の敗血症,呼吸窮迫症候群,脳室内出血,脳室周囲白室軟化症および痙攣が増加し,生存率と長期転帰はさらに悪化する(Ob Gyn 91 : 725, 1998).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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