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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻7号

2004年07月発行

今月の臨床 産婦人科医に必要な乳がんの知識

乳がんのリスク

1.ピルと乳がん

著者: 倉澤健太郎1 茶木修1 平原史樹1

所属機関: 1横浜市立大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.888 - P.893

文献概要

はじめに

近年,米国のWHI1)や英国のMillion Women Study2)の報告などの大規模スタディにより,ホルモン補充療法のリスクとして乳がんがクローズアップされてきている.しかし,多くの論文では従来のホルモン補充療法がその主役であり,いわゆる低用量ピルを主眼に置いたものはほとんどないといっても過言ではない.とりわけ,日本では低用量ピルの認可が遅れたこともあって,日本人のランダム化された大規模スタディは皆無である.さらに,欧米諸国の20歳代女性の避妊が50%以上経口避妊薬の内服によるものだが,日本人女性は1%に過ぎない.今後の研究が望まれるが,低用量とはいってもエストロゲン製剤を投与する限り,乳がんのリスクは十分に考慮・検討されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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