文献詳細
今月の臨床 妊娠中毒症─新しい名称と定義
中毒症の基礎─病因・病態の新知見
文献概要
はじめに
われわれは,血管内皮障害こそが妊娠中毒症諸症状の本態であり,これに過凝固状態,交感神経系活性化,血管攣縮などが密接に関連し合い,悪循環を形成しながら妊娠中毒症病態を完成するものと考えている(図1)1).本稿では,臨床例での検討を通して妊娠中毒症における血管内皮障害の病態をさまざまな角度で捉え,病態の解明と新しい治療の確立を検討する.なお,臨床例の検討はすべて日産婦分類による重症妊娠中毒症症例であり,各種検査は当施設の倫理委員会の承認を得て施行した.
われわれは,血管内皮障害こそが妊娠中毒症諸症状の本態であり,これに過凝固状態,交感神経系活性化,血管攣縮などが密接に関連し合い,悪循環を形成しながら妊娠中毒症病態を完成するものと考えている(図1)1).本稿では,臨床例での検討を通して妊娠中毒症における血管内皮障害の病態をさまざまな角度で捉え,病態の解明と新しい治療の確立を検討する.なお,臨床例の検討はすべて日産婦分類による重症妊娠中毒症症例であり,各種検査は当施設の倫理委員会の承認を得て施行した.
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