icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻9号

2004年09月発行

今月の臨床 不育症診療─その理論と実践

不育症と心理社会因子

著者: 杉浦真弓1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.1154 - P.1157

文献概要

流産の原因

不育症において明らかな原因であるのは抗リン脂質抗体,夫婦染色体均衡型転座,胎児染色体異常であり,反復流産の約60%は原因不明である.

胎児染色体異常については,従来,“偶然”であり習慣流産ではあまりみられないと推測されてきた.当院で検討したところ,既往流産回数が増えるにしたがって胎児染色体異常は減少した1).このことは既往流産回数が増えるにしたがって“偶然”である染色体異常はなくなってくるということを示すが,一方では既往流産回数2~4回ではまだまだ染色体異常による流産の頻度は50%以上存在する.筆者は胎児染色体異常を繰り返している患者が約18%存在すると推測している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら