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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科58巻9号

2004年09月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

分娩第二期の管理2003年(1)

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.1170 - P.1171

文献概要

パークランド記念病院では,未産婦で分娩第二期所要時間が2時間を超える例は6%である(Williams Obstetricsの第21版p431, 2001).あまり稀ではないことは,われわれも日常診療でしばしば経験することである.

子宮口全開大後,分娩まで何時間くらい経過観察できるのかに関しては,「分娩第二期所要時間の独断的制限」,特に「未産婦では分娩第二期が2時間経過する前に分娩を終了すべき」という「概念」が長い間,大多数の産科医の間で支配的であった.この概念が定着するに至ったのは,Hellmanらの研究データに対する不正確な判断が原因だろうとBowesは述べている.Bowesは,「Hellmanらの研究に対する誤った判断から,外傷の原因となる中位鉗子分娩や不必要な帝王切開(帝切),吸引分娩の過度の採用につながっていった」と推測している[in Maternal─Fetal Medicine. 4th ed(Creasy & Resnik). p541, 1999].

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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